ゴーストハント 死霊遊戯 (4) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2020年12月24日発売)
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感想 : 95
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シリーズ第四弾。

怪奇現象が頻発する緑陵高校の生徒会長・安原少年からの依頼を受けて、件の学校に調査に赴いたSPR(渋谷サイキックリサーチ)メンバーwithいつもの霊能者軍団。
生活指導教員・松山をはじめ、教員たちの高圧的な態度に苦慮しながらもリサーチを進めていくと、生徒の殆どが“ヲリキリさま”と呼ばれる、コッ〇リさんもどきの遊びをしている事や、4カ月前に男子生徒の飛び降り自殺があった事などが浮上してきて・・・。

前巻に続いて学校が舞台ではありますが、この緑陵高校は教師たちがハラスメントの権化のような横暴ぶりで、さすがのナル達もやりにくそうでしたね。
しかも今回は霊が“共食い”をして、強力なのが勝ち残って害をなす(所謂「蠱毒」)という恐ろしい展開でした。
そんな中、メンバーに何かと協力してくれた安原君ですが、あまりに有能すぎて、私は“彼が一連の黒幕なのでは・・?”と怪しんでいたのですが、普通に“出木杉君”な少年でした。
それどころか、どうも安原君は人気キャラのようで、大変失礼いたしましたww。
そして、注目すべきは麻衣が確実に覚醒してきている事で、彼女の見る“夢”が今回かなり役立っていました。
そんな麻衣が、“ヲリキリさま”を行った生徒たちに呪詛返しをするというナルに反発して、単独で退魔しようと暴走してしまい、結果大ピンチになった時、霊能者メンバー達が助けに来てくれた場面にはグッときました。
何だかんだで仲間意識が強くなってきているのが良きですね~。
前巻に出てきたタカちゃんや笠井さんもSPR事務所に屯っているし、霊と対峙している時以外はワチャワチャ楽しそうで何よりです。
そうそう、今回はリンさんの台詞がいつになく多めでした。ミステリアスな彼の背景も気になるところですよね~。
と、いうことでメンバーの関係性や背景も含めて、今後の展開が楽しみです。

※因みに、前から疑問に思っていた「麻衣は(自分の)学校に行かなくてもいいのか?問題」ですが、本書の中で麻衣が「学校の許可をもらってますから」という台詞がありました・・という事で学校公認(?)のSPRワークのようですが、それはそれでユル過ぎやしないかい?と思った次第です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2023年読了分
感想投稿日 : 2023年11月27日
読了日 : 2023年11月27日
本棚登録日 : 2023年11月27日

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