緑の石と猫

著者 :
  • 文藝春秋 (2009年10月13日発売)
3.38
  • (0)
  • (6)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 47
感想 : 11
3

 大人の童話。世にも奇妙な物語。
 読んだ後ぱっと浮かんだキーワードだ。あの世とこの世の境界線が曖昧になり、現実感のある夢の中に身を潜めている感覚。霧の中を歩いているのに、耳元で誰かの声がするような。でも、決して怖いばかりではなく、心の芯はじんわり暖かくなるような、摩訶不思議な世界観だった。

 猫はほとんどの物語に登場する。
 語りだしたらきりがない猫のかわいさではなく、少しミステリアスな雰囲気が物語のアクセントになっている。その様子はまるで、あの世とこの世を行き来しているかのよう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代文学
感想投稿日 : 2016年4月22日
読了日 : 2016年4月22日
本棚登録日 : 2016年4月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする