明治妖シリーズ第二弾
「赤手と菜の花」
お寺の残余を探す赤手が、崩壊寸前のお寺でいなくなる。お偉いさんの護衛をしていた巡査2人は必至に探すが見つからず…
「花乃と琉璃」
暇を持て余し、お高の弟子が作ったかのう会へと入った花乃だったが、お高に咎められ辞める事に。
すると会を主宰した医者の五之倉も、会を畳む事を決め、玉代を花乃に代わりに反して貰うよう滝に頼んだが、厄介事まで押し付けられてしまう。
「モダン 美人くらべ」
多報新聞の布藤が女学生に安く写真家を紹介したところ、その写真が美人くらべに使われてしまい、1位の春子がいなくなってしまった。
春子は二科との婚約を控えていたのだが、美人くらべが元で婚約も怪しくなってきて…
「闇の小路」
甫峠村から来たというみつは、阿住の息子だという肇という子を連れてきたが、阿住は自分の子ではないと言い、更にみつも自分の知っている阿住とは違うと言いだした…
その内、肇は殺されてしまい、なんと容疑者として五之倉、赤手、布藤が署へと連れていかれる。
「上野の競馬」
阿住のお供で競馬にきたが、銃声を聞き滝が駆け付けると仁科が殺され、馬も怪我を負ってしまった。
そうして何故か滝と喜多、他に銃声を聞いたという下働きや商人までもが捕えられてしまう…
「祟り、きたる」
今までの甫峠村に関わる事件が祟りとして噂される。最後に全てに関わるものは真っ赤に染まるという物騒な噂を耳にした頃、阿住のお屋敷が火事になる…
誰がどの妖か分からなかったけれど、最後の最後に一部表記があり、阿住、五之倉、赤手、布藤は甫峠村で失われた5仏の内4仏だという…。
赤手さんは妖なのか、人なのか?と前巻で疑問だったのが、今作の1章でやはり妖と分かるものの、残り3人は全然分からずビックリ。(匂わせる描写、あったかな?
花乃さんが質問した何故自分が何者なのか明確に言わないのか?という疑問は読者の代弁そのもので、それに答えるお高さんの答えがなるほどと思わせてくれて良かった。
妖として生きながら、時に絡めとられ人と変わらずに亡くなっていくといった概要。
今出ている明治妖シリーズはここまでのようだけど、原田と滝の巡査2人は5話で軍に睨まれ戦争になったら前線に送られるだろうという話になり、きな臭くなって終わったのがくすぶる…
- 感想投稿日 : 2017年12月4日
- 読了日 : 2017年12月3日
- 本棚登録日 : 2017年12月3日
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