クラスの中でも一番地味なグループに属する
4人の女の子を中心として、女の子の内側を
時にヒリヒリさせながら見事に見せてくれる、
女の子のヒエラルキーの戦い。
クラス最上位「姫グループ」の
ロベスピエールばりの恐怖政治はとてもリアル。
善良で目立つことなく過ごしてきた自分にも
悪の芽があることを知る主人公のりちゃん。
思春期の女の子が通る心の葛藤と多感の道を
マリー・アントワネットやフランス革命の
歴史になぞらえつつ展開していく。
上も下も立場が変われば視点も変わり、
どちらにもどちらの意見も欠点も美点もある。
狭い社会での絶対的な閉塞感。
かわいさも残酷性も恐怖も強気もその身に潜め、
どこで誰と戦い、何を掴み、誰と歩いていくのか。
女として生きる道はその先も長く険しいけれど、
がんばれ!女の子!
成長していく姿がとても清清しかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
■ 柚木麻子
- 感想投稿日 : 2014年6月4日
- 読了日 : 2014年6月4日
- 本棚登録日 : 2014年6月4日
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