桜の森の満開の下

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本棚登録 : 526
レビュー : 79
著者 :
山本 あやさん ■ 読了本   読み終わった 

女のあまりの美しさにすべてを与え、
とろけるような幸福に満たされる男。
刹那に訪れる不安。
どういう不安なのか、なぜ不安なのか、
何が不安なのか。
ただ分かることは桜の森の満開の下に
いる心地のような底知れぬ不安と似ていた。

澄んだ声で笑い、薄い陶器の鳴るような声をあげ、
嬉々として生首を耽溺し遊び狂う女。
夜ごと生首を捕ってくる男。

女の美しさの側で恋に狂いながらただ側にいたかった男。
自らの欲しい物を手にするために男が必要だった女。

頭上には花、その下には虚空。
女の美しさと桜の幻想的にして圧倒的な
景色に息を飲み、薄ら寒さを覚える。
桜の森の下で花びらの散りゆく寂しさは
男の中の孤独を揺さぶる。
怪しく美しい幻想怪奇。

レビュー投稿日
2014年6月20日
読了日
2014年6月20日
本棚登録日
2014年6月20日
8
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