たかが世界の終わり [Blu-ray]

監督 : グザヴィエ・ドラン 
出演 : ギャスパー・ウリエル  レア・セドゥ  マリオン・コティヤール  ヴァンサン・カッセル  ナタリー・バイ 
  • ポニーキャニオン
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本棚登録 : 16
感想 : 4
5

愛が終わることに比べたら、たかが世界が終わりなんて

「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気作家のルイ。母のマルティーヌは息子の好きだった料理を用意し、幼い頃に別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌは慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ二人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ、彼の妻のカトリーヌはルイとは初対面だ。オードブルにメインと、まるでルイが何かを告白するのを恐れるかのように、ひたすら続く意味のない会話。戸惑いながらも、デザートの頃には打ち明けようと決意するルイ。だが、過熱していく兄の激しい言葉が頂点に達した時、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる――――。

という公式サイトのあらすじを先に頭に入れておいた方がストーリーはすんなり入ってきます。
ドランの作品が大好きなわたしはもう言葉にならないくらい好きだと思いました。なんてことのないシーンでも涙出てしまった、恋のマイアヒが流れて青い空に子供が浮かぶシーンで泣いてしまった笑。
ギリギリのラインの崩壊を描くのが本当にうまい。
くだらないことをだらだら話すなと言った兄の気持ちも、くだらないことをだらだら話し続けるルイも、兄嫁の怯える表情も、妹のどうしたらいいかわからない感じも、全てが好きだった。ラストのルイが何も言えずに帰っていったこともそう。瀕死状態の小鳥がアップになるシーンも。
傷つけ合うことしかできない家族を物の見事に描いていた。
妹役のレアセドゥがすごく美しかったな…可愛い。一番演技がうまかったのは兄嫁役のマリオンコティヤールかも。一見、その家族としては一番遠い関係なはずなのに、すごい存在感。やたらと怯えるその表情の裏を想像し、兄の拳の傷からあらゆることを想像。想像、想像、想像。
わたしはすごく好きだけど、一緒に見た友人は最後まで話がわからなかったといっていました苦笑。わたしは見終わったあとしばらく放心状態になるくらい打ちのめされ好きだと思った。ドランの作品で一番かも、mommyと悩むけどトータル的にこっちのが好きかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: グザヴィエ・ドラン
感想投稿日 : 2017年7月10日
読了日 : 2017年2月11日
本棚登録日 : 2017年7月10日

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