かがみの孤城

著者 :
  • ポプラ社 (2017年5月11日発売)
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感想 : 3341
5

小学校から中学校にかけていじめを経験しました。

読んでいてどれが自分の記憶で、どれがこころちゃんに起こった事だったのか、全ての人に経験があることだと思います。

徹底的でありながら決定的なことはせず、人に言いたくても相手の悪意を証明できないことに愕然とし、貴方にも原因があるんだから。と諭される。

何気なく生活しているだけで笑われ、不自由を強いられれば、なにあれと笑われる。ダブルバインドにさらされるうち、自分らしく人とコミュニケーションを取ることがタブーにさえ感じてしまい、心は疲弊。外にも出られなくなる。

こんなに読むのが辛い小説は初めてでした。

ラストに近づくにつれ明かされていくひとつひとつに涙してしまいました。嬉しくて、です。嗚咽をもらして泣いてしまった。声を上げて泣きたくなった。救われた気持ちになりました。隣の主人にびっくりさせるくらい今から泣きますね。と断りを入れらくてはなりませんでした。

読み終わったら、寂しくなりました。こころちゃんやみんなとお別れしたような寂しさと、こんなに優しい小説にまた出会えるだろうか、と。





読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年7月12日
読了日 : 2018年7月12日
本棚登録日 : 2018年6月28日

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