テレビが政治をダメにした (双葉新書)

著者 :
  • 双葉社 (2013年4月5日発売)
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本棚登録 : 69
感想 : 8
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 各方面で言われてきたことだが、テレビの政治への影響はやはりあらためて大きいと感じた。
 民主政権樹立後しばらくたった後、テレビの民主政権に対する報道の仕方がガラッと変わったのは肌身に感じたが、その原因を筆者からの視点で論じている。記者会見のオープン化など(ここには書かれてなかったがクロスオーナーシップ規制もそうだろう)によって既得権を奪われまいとしたテレビ・メディアの暴走のようだ。なんと小心でプライドもなく利己的で情けなく思ってしまう。
 政治は自律した個々人が自ら考えその意志を示すことが大事に思う。それは寡占された一方的な情報の受け手ではなく、常に疑問を持ち続け積極的に情報を取捨選択できるようにならなくてはと思う。ただ、因果は巡る。テレビ寡占状態下でそのような個人が増えるのは難しいかもしれない。
 ネットメディアはまだまだ未熟だが、自分もネットを見なければ自ら考える事をしなかったかもしれない。そこに希望を持ちたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治
感想投稿日 : 2013年7月10日
読了日 : 2013年7月10日
本棚登録日 : 2013年7月10日

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