じゃりン子チエ (1) (双葉文庫―名作シリーズ)

  • 双葉社 (1998年9月11日発売)
3.87
  • (19)
  • (15)
  • (25)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 134
感想 : 18
4

昔テレビでやっててそれを見たことはあったが、こうやって漫画で読むのは初めてだった。でも読みながらちゃんと頭の中で声優さんの声が再生されてすげえとなった。特にテツの声の西川のりお師匠は完璧なキャスティングと思う、テツ本人と言う感じがする。すごい。師匠もっと他にも声優すべきと思った。しかし今回改めて読んでみるとその当時よりも今の方が何でだろう凄く良かった。ホッコリ美味しい肉じゃがを食べている時のような、夕方陽が暮れ遊び疲れて家路に着く時のような、郷愁を誘われる、斜陽の、哀愁の、下町の、武骨な、剥き出しの、人情味溢れる、日雇いの、やさぐれの、無保険の、プロレタリア漫画。当時はチエちゃんのこと何にも思わなかったが今読んでみるとこんなにもかわいい子なんやと思った。今はおかあはん(ヨシ江)と同じ気持ちでチエちゃんのことを見てしまう。おれの中の母性を奥から引っ張り出し無理やりガサツな手でくすぐられた。まあ単純に歳取っただけやろけど…別にこれは差別的な意味はなく(あらゆる意味での差別心は持ち合わせていない)これからゆっくりと衰退に向かう日本にとって今こそ読むべき下層の物語。逞しさを見習ってチエちゃんのように生きる。(写真①)看板猫ならぬ看板を持たされる猫(写真②)後日アルバイト代を請求する猫(写真③)顔がパンパンに腫れた(しばかれた)テツ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年7月14日
読了日 : 2019年7月14日
本棚登録日 : 2019年7月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする