新規事業失敗で最も多いのが「コンセプト」に由来するもの。コンセプトが「ライトイット」であることが大事(ロングイットは×」。
ライトイットを見極めるためには「身銭を切られたフィードバック」を得ることが有効。身銭を切らない「意見」は参考にならない。
(身銭はお金、時間等、フィードバックする人が何らかのコストを負担していること)。
またこの意見は自分にとって必要なデータで、それにこそ価値がある(一般的なデータに価値は少ない)。
意見を得るために1.意見を得る前準備と2.実際に意見を聴く際の注意点がある。
1.に関しては以下2点が必要。①仮説を立てる ②その仮説を検証するための適切なサンプルのモデルを作る。
①は市場の反応に対する仮説(MEH)に対し、検証できるものにする。このフレームは「XYZ仮説」(少なくともXパーセントのYはZする)でつくる。この際、数字で見えるものにすることがポイント。
(X 市場割合 Y 市場 Z 市場反応(予測))
②は「XYZ仮説を、比較的容易に検証可能にするサイズ感にする」ことがポイント。その際、超ズームインを使う。例えば対象範囲が「首都圏」のようなくくりである場合、「東京都〇〇区〇〇」のようにズームインしながら適切なサイズにする。
2.に関しては以下2点がポイント。①体験させるものを用意する ②体験のさせ方を工夫する。
①は「プレトタイピング」のこと。プレトタイピングは「プロトタイプの前段階で、プロトタイプのポテンシャルを見るもの。実際に検証できる範囲、ものに落とし込んだもので、コンセプトのズレを発見するため」のもの。
②体験のさせ方のアイデアは本書に記載されている。個人的にイメージが湧いたのはIBM社の音声認識商品の事例。
検証可能な仮説をすぐ動ける範囲で立て、身銭を切った意見及び情報やデータを集める。その中で調整を繰り返し、実験を繰り返して、コンセプトが世に出せるものかの精度を上げる。
こうして失敗は減る。
- 感想投稿日 : 2020年12月29日
- 読了日 : 2020年11月30日
- 本棚登録日 : 2020年12月28日
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