フェミニスト・フェミニズムをバカにする人がいるけど(実際に会ったことはない。ネットではよく見る)、そういう人は本当は、ホモソーシャルにとらわれた不自由な人なんだ。
そういう人たちが国の実権を握っているのが日本という国の大きな欠陥。
「男のつきあい」「男どうしの友情」を大切にすることは悪くないかもしれないが、そういう集団は往々にしてホモフォビアやミソジニーになりやすい。(会食してる政治家のおじさん、おじいさんも、そんな感じ。)
そして何より、実はその人たちを追い詰めているのもホモソーシャルだ、というところが、心に刺さる。
男だから女より強くなければ、勉強できなければ、立身出世しなければ、妻子を養わねば、弱いところは隠さねば、と頑張ったあげく鬱になったりアルコール依存症になったり、過労死したりしたのではなんのために生まれたのか分からない。
男も女も、どちらか分からない人も、お互い、弱いところダメな所を助け合って、生きやすい世の中にするためには、相手を尊重して、語り合わなければ。しかし、(日本にいるなら)日本国籍でシスジェンダー(生まれた時に割り当てられた性別と性自認に違和感がない人)でヘテロセクシャルで健康で‥‥という男性は、自分の属性を言語化する必要がないため、感情の言語化が苦手だというあたり(P82~)は、本当にそうだなと思う。
男は黙ってて、察してやるのが女、上手くおだててその気にさせるのが気の利いた女、みたいなのは、もう終わりにしてほしい。
読む前は、息子のいるお母さんが読むための本だと思っていたが、「男ってそういうものでしょ」と思い込んでいる大人の女性や、これから男性と仕事をし、男性をパートナーにする女の子にも是非読んでほしい。どんな男性が女性の人生をダメにするか分かる。もちろん大人の男性にも読んでほしいけど、これを手に取る人はかなりさばけているから心配ないわけで、こんなフェミ臭いもの読めるか!という男性に本当は読んでほしい。そういう人は、こういう本を読んでも、頭固いからダメかもしれないけど。
- 感想投稿日 : 2021年1月3日
- 読了日 : 2021年1月3日
- 本棚登録日 : 2021年1月3日
みんなの感想をみる