渋谷ギャル店員 ひとりではじめたアフリカボランティア

  • 金の星社 (2015年4月27日発売)
4.13
  • (10)
  • (17)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 114
感想 : 15
4

何かをきっかけにバックパッカーになって外国を放浪する人はいる。何不自由ない生活を一旦(また拾うにせよ)捨てて、日本の常識の通じない外国で自分で判断し、行動して体験するだけでも凄いと思う。
しかし、ここまでやる人は滅多にいないというか、武装解除の瀬谷ルミ子さんくらいしか(していることは違うが)知らない。
特に治安の悪いモザンビークでここまで人から裏切られながら、続けてこられたのはなぜだろう。
きっかけは親友の死に対する贖罪の気持ちだったと思う。が、エチオピアでたくさんの女性の死を看取ったことで、償いはできた、と私なら思うだろう。
現地の人のために頑張っているのに、大事なものやお金を何度も盗まれ、命の危険も感じ、差別され、脅される毎日だと、もううんざりだ、とならないところがすごい。旅立つまでは特に変わった経歴があるわけではないのに(売るために「渋谷ギャル店員」と書いてあるが、遊びもするけどちゃんと働いていたのだから立派だと思う)。行ったまま9年も帰っていないというのもなかなかできることではない。

しかし、この人がアフリカから戻って、関係ない仕事をしたとしても、この偉大さは消えるものではないと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年5月15日
読了日 : 2023年5月15日
本棚登録日 : 2023年5月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする