月の立つ林で

  • ポプラ社 (2022年11月9日発売)
4.21
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感想 : 1260
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1.感想 
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よかったな… (*´ω`*)
感動しかないです。

この作品を読んでいて、今更ながらに、自分が人との繋がりを求めていることに気がつきました。どちかというと、人と関わることを避けるタイプだと思っていましたが、本質は違うのかな、と、感じています。たぶん、この歳になったからなのかもしれませんが…。

今作も人との繋がりを強く感じられるものになっていました。作品としては、そのつながりが面白かったり、悲しかったりと、いろいろ感じるものがありますし、自分に置き換えてみても、感じることがたくさんありました。

また、この作品の中に出てくることばは、いいものでした。人とのつながりにおいて、「そのときのお互いにとっていい距離で、いい角度で」なんてことは、意識せずともやっていることですね。
「ただ誰かの力になりたいって、ひとりひとりのそういう気持ちが世の中を動かしているんだと思う。」こういうのも好きです。

あとは、「輝き」という言葉が、自分にストンと落ちてきて、最近は輝きで人を判断していたことに気がつきました。学校に行っていると、皆、その先にあるものを目指しているから輝きを持っています。職場では、目の前の仕事に追われる人が多くて、全く輝きが感じられていません。私も輝けれるように突き進んでいきたいと思います。


青山美智子さんも、他の作品の登場人物人物を出すんですよね。今作では鎌倉うずまき案内所の鮎川茂吉が登場してました(^^)
登場人物メモしてるのは、東野圭吾作品の登場人物が多い時についていけないのでメモしたのが始まりで、そのあとは森沢明夫さんのように、いろんな作品で同じ人が出た時に気付けるようにメモしてます。今回もメモが役に立ちました。こういうつながりは、読者にとって面白いですね。


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2.あらすじ 
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それぞれの章ごとに登場してくる主人公たちは、挫折や、悩み、いろいろなものを抱えています。それぞれが人と接する中で、自分に気づきを得て、前を向いていきます。今回のお話は人の繋がりがギュッと詰まってる感じで、今まで以上に人の繋がりの大切さや、幸せなことを感じ取るのとができる作品です。


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3.主な登場人物 
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タケトリ・オキナ ポッドキャスト、ツキなき話

■一章 誰かの朔
朔ヶ崎怜花 れいか、41歳
朔ヶ崎佑樹 れいか弟、劇団員
樋口 おとなりさん、50歳
ルナ 樋口さん家の白猫
神城龍 劇団ホルスの主宰者、高校生の息子と2人暮らし
mina アクセサリーショップスタッフ

■二章 レゴリス
本田重太郎 ボンサクのボン、ボン重太郎、芸人
恵里佳 妹
てっちゃん 友人
夜風
朔ヶ崎佑樹 ボンサクのサク
鮎川茂吉
吉沢

■三章 お天道様
高羽 たかば
千代子 妻
亜弥 娘、24歳
内川信彦 亜弥の彼氏
本田重太郎 
朔ヶ崎佑樹 

■四章 ウミガメ
逢坂那智 夜風、高校生、両親離婚
神城迅 高校生、那智クラスメート

■五章 針金の光
北島睦子 mina
北島剛志 夫、総務部勤務、真面目な人
リリカ 迅の母
朔ヶ崎怜花 


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4.備忘録
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■新月
太陽と重なって月が見えない状態。

■クロワッサン
フランス語で三日月を意味する。

■ついたち
旧暦では、新月が一ヶ月の始まりとされていた。
月が始まる、月が立つ、つきたち、ついたち、と変遷してついたちになった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月28日
読了日 : 2023年6月28日
本棚登録日 : 2022年10月27日

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