総合評価:★4.0
殺しのアートシリーズ第五巻。
初めて一巻を読んだ時にあまりの面白さに衝撃を受け、それからなるべく長くこのシリーズを楽しみたいと思い、あえてちまちま読み進めていたのですが、とうとう最新刊に追い付いてしまいました…(T-T)

今回もサムの出番はかなり少なめ。ジェイソンが前回の汚名を挽回すべく単独で頑張る回でした。
今回は潜入捜査という事で、ジェイソンが変装をするのですが…まさか髪を全て剃り上げて坊主になるとは思わず、ジェイソンのビジュアルが大変好みだった私的には割とショックな展開でした(笑)

そして肝心の事件はというと、今回は一つの事件にテーマが絞られている為、過去作と比べると若干地味な印象でした。とはいえつまらなかった訳ではなく、犯人の正体も含めて予想外の展開が幾つもあって今回も最後までしっかり楽しませていただきました。

サムとの恋愛も上手くいっているようで一安心。一緒に暮らすのはまだ難しそうだけど、あの自他共に認める仕事第一主義者のサムが何処に居ても月に二回はジェイソンに必ず会いに来ると宣言していてサムも大分変わったなぁ…としみじみ思いました。

でも、ジェイソンを付け狙うカイザーの件やサムの元恋人が犠牲になったロードサイド・リッパーの件など、重要な問題はまだ残されたまま…。
しかも最後、ジェイソンだけでなく読者もゾッとするような展開が待ち受けていて次のシリーズが出るまで気が気ではありません。

殺しのアートシリーズももう結構長いので、展開的には次か、次の次くらいでラストかな?出来るだけ長くこのシリーズを楽しみたいですが、それと同じくらい物語の終末も気になるところ。次回作も非常に楽しみです。早く続きが出ますように…!

2024年2月29日

総合評価:★4.3
信じられるか?これ、BL本の表紙なんだぜ…(笑)
1〜3巻まで普通だったのに急にどうしたのか…。書影を見た瞬間、ホラー過ぎて吃驚してしまったよ(笑)
ていうか編集部もよくこれでOK出したな!?( ̄▽ ̄;)
でもまぁ、こういう他のBL作品にはないぶっ飛んだ所があるのが永井作品の良い所なので!私は嫌いじゃありませんよ!(笑)

さて、今回は始まりから終わりまでシリアス全開です。
物語の8割は渚の過去回想なんですが…これがまぁ、エグいのなんの。まさか幼少期に二度もレ◯プされているなんて…。
一方的に奪われ絶望していた渚の心を少しだけ軽くしたのはレ◯プ犯が“お駄賃”と称して寄越した千円。
ただ奪われるのではなく、金を貰えるなら“対等”だと感じた渚はその出来事をきっかけに、自分の体を奪ってくる相手に対して金銭を要求するようになります。
それが一回千円という馬鹿みたいな値段なのは、渚にとって大事なのは金額じゃないからなんでしょうね。“奪う”という行為そのものに価値を見出してる。
その行為が渚の壊れかけの心を必死に繋ぎ止めているのだと思うと悲しくて、胸が張り裂けそうです…(;_;)

そして渚の話を聞いて気分が悪くなる柳田。
それもそのはず、柳田も過去に教え子に対してレ◯プ未遂を犯していて、いわゆる“同じ穴の狢”なんです。
渚を助けたいとは言ったけど、渚と向き合うという事は、自分の罪とも向き合うという事。
この状況下で渚を救える大人は柳田くらいしかいないのに、その柳田も善良な人間ではないというのがこの作品のキツい所ですね…。

最後、渚が涙ながらに口にした「こんな自分はもう殺したくなる」という台詞で胸が痛くなりました…。渚、本当はもう、とっくの昔に限界だったんだろうな…。そりゃそうだよな、レ◯プされてまともでいられる人間なんていないもの…。
渚が救われるには島から離れるしかないと思うんだけど、おそらく殺されて井戸に捨てられているのであろう渚の母親やクズな父親の問題も残ってるのでそう簡単にはいかなそう…。
ていうかもう、何でも良いから渚を救ってくれ〜〜!!!(T_T)

因みに描き下ろしはスメルズ〜のおまけ漫画でした。
本編とは打って変わって底抜けに明るいお話だったので、本編を読み終わった後の暗い気持ちが少しだけ中和されて良かったです。

2023年5月29日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2023年5月28日]
カテゴリ BLコミック

総合評価:★4.0
男しかいない国のアリス第二巻。相変わらず扉絵がどれもオシャレで素敵♡
さて、今回は冴木が有澄に急接近した回でした。香坂先生の代表作「お金がないっ」では久芳(兄)推しの私、今回も当て馬キャラである冴木を推しに推しております(笑)
まぁ、残念ながら冴木が報われる事はないんだろうけど、男しかいない世界線があるなら、冴木と有澄がくっ付く世界線もあるのではないかと思うんですよね。(香坂先生、同人誌とかで描いてくれないかしら…笑)

因みに大楯も良い所を見せてくれましたよ。記憶を取り戻す為のセックスに苦痛を感じていた有澄に対して好きになってもらえるまでセックスはしないと宣言し、また好きになって貰えるように頑張る」だなんて健気なセリフまで言っちゃって…!
有澄同様、私も不覚にもキュンとしてしまって、大楯の事も応援したいと思った矢先にとんでもない事実が判明。
まさか、まさか“男しかいない国”の大楯が有澄が元いた世界の大楯だったなんて──!!!

理由はどうあれずっと有澄を騙していた大楯。
一人知らない世界に飛ばされて精神的に不安な時期に一番信頼していた相手から騙されるって、そりゃ有澄もショックだし怒って当然だよなぁ…。
二人ともせっかく良い雰囲気になったのに、ふりだしに戻ったどころか関係が悪化して終わってしまった今回。
3巻はどうなるのか、そもそも有澄(と、大楯)は元の世界に戻れるのか?そして冴木は今後、どんな風に二人の仲を掻き乱してくれるのか…(笑)
先の展開が全く読めないので次回も楽しみです!(*゚▽゚*)

2023年5月6日

ネタバレ

総合評価:★4.0
SNSで拡散されたた事がきっかけで一躍有名人になってしまった小鳥遊課長。
多忙故に社内に顔を出す機会も減り、寂しさを募らせる氷渡ですが、何やかんやあって二人が同棲(一時的にですが)する事に…!(笑)
正直なところ、普通のBL作品だったらとっくにヤッてる展開なので、若干物足りなく感じてきちゃった(笑)
イケおじも何だかんだでもう3巻なのでうっすら中弛みしてきた感はありますね( ̄▽ ̄;)
とはいえ二人の関係がまるで進展していない訳ではなく、小鳥遊の方から氷渡に告ったりキスしたりと着実にBLの道は進んでいる模様。
これであとは本番のエロシーンさえあれば完璧なんですけどねぇ…。フミト先生が果たしてどこまで描いてくれるのか、ある意味これからが楽しみです(笑)

2023年6月8日

読書状況 読み終わった [2023年5月30日]
カテゴリ 整理済み(漫画)

総合評価:★4.8
楽しみにしていた篠崎先生の新刊…!今回も香坂先生の超絶美麗な表紙イラストにうっとりしてしまいました♡
前回読んだ「夜啼鳥は虎王の褥で愛を育む」は攻め様が獣人でしたが、今回は受けちゃん(ロア)が獣人設定!見た目の可愛さは然る事ながら中身もちょっぴり天然?ドジっ子?で可愛かったです(*´▽`*)

因みに攻め様(アドルファス)はひたすらストイックでこちらも個人的には大変好みなタイプでした♡何なら最近読んだ篠崎先生の作品の中でダントツで好みなタイプかも…!(*≧∀≦*)
受けに猛アタックされてもそう簡単に絆されない、一見するとちょっと冷たい(でも本当は優しい)攻め様が大好物なので、キュンキュンしながら読ませていただきました。

ただ、ほのぼのした雰囲気がずっと続くと思っていたので後半で発覚するとあるキャラの裏切りと、血腥い展開にちょっぴりヒェ…となってしまって( ̄▽ ̄;)
特にとあるキャラの裏切りについては全く予想してなかったし、普通に好感持ってたキャラだったので割とショックでしたね…。めっちゃ酷い事するやん…。

でもまぁ、篠崎先生の作品って結構ハードな暴力シーンだったり血腥い展開を必ず入れてくるイメージだったので、今回もうっすら覚悟はしてたんですよね(笑)
ただ、やっぱり最後の方で急にドシリアスになったので温度差にちょっと吃驚しちゃったというか。面白かったんですけどね(笑)

アドルファスとロアがくっ付くのが物語の本当に最後の最後なので、BL度もエロ度も低めな今作ですが、その分ストーリーがしっかりしていて読み応えがあるのでストーリー重視派の自分としては特に不満を感じる事なく最後まで楽しく読めました!
毎度同じみの香坂先生のおまけ漫画も楽しかったですし、小冊子のストーリーも微笑ましくて凄く良かったです♡
くっ付くのが遅かったCPなので、この二人のその後のお話をもっと読みたいです。篠崎先生、続きをお待ちしております!(*’∀’人)♥*+

2023年4月20日

ネタバレ

総合評価:★4.0
表紙を見てビビッと来たので購入したのですが、攻めの見た目があんまり好みじゃなかったなぁ…。あと、やくざ攻めかと思いきや開始早々、攻めがやくざから足を洗っていてあれっと思ってしまいました(あんなに帯でやくざ攻めアピールしてたのに…^^;)
でも、絵は綺麗だったと思います。受けもこれが地味設定だなんて信じられないくらい美人で可愛かったです。
ストーリーはまぁまぁ、かな…?良くまとまってはいるとは思いますが、これの一個前に読んだやくざものがあまりに良過ぎたのでそれと比べるとどうしても、ね…。
でもまぁ、心理描写もちゃんとしてますし、そこそこ読み応えはあったかと思います。エロに頼らない姿勢も評価したいです。
全体的にほのぼのした雰囲気なのでシリアスが苦手な方でも安心して読めるかと思います。特に硬派な攻め様が好きな方にオススメしたい作品です。

2023年3月9日

総合評価:★4.8
SNSで見かけて面白そうだなと思って購入したんですが、予想以上に面白かったです…!
表紙の雰囲気だけ見るとシリアスな印象を受けますが、中身は意外にもコミカルなテイストでふふっと笑えるシーンが多く、最後まで楽しく読めました。まさか令和のこの時代に闇オークションBLが読めるとは…(笑)
何より誠実(攻め)のキャラが良かったですね〜。何も考えていないおバカなキャラクターに見せかけて実は訳アリで、時折見せる裏の表情に非常にそそられました♡
個人的に年下攻めってあんまり萌えないタイプなんですが、この作品の攻めは良かったです!めっちゃ萌えました♡
誠実みたいなタイプの男にグイグイ迫られたら誰だって絆されると思います(笑)
それにしても光太郎おじさん、かっちりセットした髪型+タキシード+眼帯という欲張りセットな格好がめちゃくちゃ似合ってたので後日談でまた衣装着てくれて嬉しかったな…。しかもそのままコスチュームプレイまでしてくれるなんて!大満足です♡ご馳走さまでした♡♡(笑)

2023年2月27日

総合評価:★4.0
久しぶりに小中大豆先生の作品を読みましたが、面白かったです。
今回のお話は今流行りの異世界転生もので、前世の記憶がうっすら残っている受けのお相手は異世界転生ものではお馴染みの悪役貴族です。
ただ、悪役とは名ばかりで、実際の攻め様は悪役の「あ」の字もない良い人なので、ガチの悪役攻めを期待している人は肩透かしを食らうかも。まぁ、この温かみのある素敵な表紙を見れば何となく予想は付きますが…(笑)

ただ、こちらの作品、最初こそほのぼのした平和な雰囲気が続きますが、物語の中盤辺りで受けがモブにレイプされかけ、更にそのモブが毒で死に、受けも巻き添えで死にかけるというなかなかショッキングな事件が起こります。
その展開をきっかけにちょっとしたサスペンス要素が加わる為、ストーリーの面白さがグッと増して良かったです。

ただ、途中で気付いてしまったのですが…この作品、ページが圧倒的に足りないんですよね。事件はおろか、肝心な恋愛すらまだ何も進展してないのに、気が付いたら残りのページがあとちょっとしかないんです(笑)
これ、もしかしてシリーズものか?と思ってしまったくらい、全体的に歩みが遅いんです。
そうしたら突然攻めと受けが甘い雰囲気になり、あっさりくっ付いたので、突然過ぎてちょっと困惑。えっ?この流れで?っていう個人的には謎過ぎるタイミングだったので、吃驚してしまいました(^^;)

そして二人が結ばれてからの攻めは最早別人。今までの感情表現の乏しさは何だったんだってくらい、受けに対して情熱的になります(笑)
最終的に全て上手くいき、最後は超ハッピーエンド。めでたしめでたし、です。
読後感は悪くないですが、せっかく丁寧にストーリーの土台が作り上げられていたのに、最後畳み掛けるように終わってしまって残念、というのが正直な感想です。

あと、攻めはくっ付く前と後が別人過ぎてちょっとうーん…って思ってしまった。急にくっ付いたから変化について行けなかったっていうのもあるのかもしれないけど、この攻めの良さって口数の少なさと感情表現が乏しいところだと思うんですよね。
だからこそ、過労でぶっ倒れた時に受けにだけ見せた素直で甘えん坊な一面が光るというか。実際、あのシーンめちゃくちゃ萌えましたし。
攻めが受けを溺愛するの、嫌いじゃないですし寧ろ大好物なんですが、この攻めは最後までデレ少なめを貫いてほしかったなぁ…。まぁ、好みの問題なんですけどね(笑)

2023年2月19日

ネタバレ

総合評価:★4.0
初読みの作家さん。プレイボーイな自己愛強めな社長×有能秘書のお話。
CPは王道ですが、テンポ良く進んでいくストーリーに加えて全体的にコミカルな雰囲気で、と思わずクスッと笑えるような要素が多くあり、最後まで楽しく読めました。
こういうのって大抵社長である攻めが年上なんですけど、この作品では受けが年上なんですよね。そこがこう、何か良いなって…(語彙力)
でも、社長はどのタイミングで秘書の事を本気で好きになったんだろう?秘書の方はまぁ、絆されたんだろうなと理解出来るのですが、社長の方はその辺がふわっとしていてちょっと分かりづらかったかも。
とはいえ出会ってからくっ付くまでのスピードは早過ぎず遅過ぎずで丁度良かったです。全体的に見てもよくまとめられていると思います。
シリアスな要素も殆ど無いですし、疲れた時に読むにはもってこいな作品ですね。知らない作家さんでしたが、読んで良かったです(^^)

2023年5月6日

総合評価:★5.0
久しぶりに一切の不満を感じる事なく心の底から面白かったと思える一冊に出会ってしまった…。
最初はちょっとおバカな雰囲気だったので、やくざとは名ばかりのコミカル・ギャグ路線で進むお話かと思いきや物語が進むにつれて意外にも真面目な方向へと話が進んでいき、何気にちょっとシリアスな展開もあったりしてその絶妙なバランス感のストーリーに凄く引き込まれてしまいました。

何より絵が物凄く良かったです…!鹿島こたる先生の作品は過去に「あなたはいやらしい人」を読んだ事があるのですが、美しさがパワーアップしてらっしゃる…???
とにかくどのページを開いても美麗で思わずうっとりしてしまいましたし、やくざと言うより昭和の俳優のような濃ゆい顔と垂れ目が印象的な竹内(受け)の暴力的なまでの色気に何度ドキドキさせられた事か…!格好良いのに可愛いって最強過ぎる…!(;//Д//)ハァハァ

しかも私、基本的にやくざには足を洗ってほしいタイプの人間なので最終的に竹内を含む上松組全員がやくざから足を洗って真っ当になってくれたのが嬉しくて読後感も最高でした…!
頭のてっぺんからつま先までピカピカじゃなくても、竹内はいつだって最高に格好良いよ…!これから胸を張って生きてくれ…!( ;∀;)

梅太郎(攻め)はまだちょっと頼りない感じだけど、これからどんどん格好良く成長してくれるんだろうな〜と思っているので続編などがあれば是非読みたいです…!鹿島こたる先生、お待ちしております…!(^人^)♡

2023年2月28日

ネタバレ

総合評価:★3.5
ホラーBLと聞き付けてウキウキで購入。バッドエンドかと思ってハラハラしたのですが、無事ハッピーエンドで一安心…ε-(ーдー)ホッ
ただ、思ってたよりもホラーっぽさは無かった…かな?お化け的な怖さよりも人間の方が怖い(攻めも含めて笑)って言うね。個人的にはもう少しホラーみが強くても良かったですね。怪異とか好きなので。
あとはまぁ、若干ご都合主義な展開が多いのが気になりました。神花の効果とか、もう何でもアリだなと(笑)
そしてやっぱり今回もエロエロでしたね。作者さんが作者さんなので予想はしてましたが。今回も凄まじい執着攻めのお話でした。
ループものという特殊な設定だったので分かりにくい部分もありましたが、最近読んだBL小説の中ではまぁまぁ楽しめた部類でした。ホラーBL、もっと増えてほしいですね。

2022年9月21日

ネタバレ

総合評価:★4.0
最終巻。冒頭からクライマックスでしたね…。
燃え盛る屋敷から満身創痍で逃げ出した典彦に対する私の感情は「チッ、しぶといな…」でした(笑)
健一に助けられ、そのまま二人で逃げ果せるのかと思いきや…典彦さん、あろう事か持っていたナイフで健一をブスブス刺します(笑)
死にかけでありながらもしっかり罪を重ねていく典彦の様子を見て本当にこいつはどうしようもないなと思いましたね。その後、全裸で健一の鞄だけ持って一人で去っていく典彦の後ろ姿がシュールでちょっと笑ってしまいました。

一方で當間兄弟を保護した飯田は使えるんだか使えないんだか最後までよく分からない男でした(酷い)
育郎が行方不明になってからも未練タラタラで、その執着の強さにちょっと引いてしまったり。いっそ蘭蔵とくっ付いたら?と思ってしまった。少なくとも健一より良い男だと思うぞ、私は(笑)

この作品の唯一の良心であり正義だったさち子は最終巻でより強く逞しい女性に成長していました。
彼女の言うことは真っ当で、全てが正しいのでもう好感しかなかったです。彼女が闇堕ちしなかった事だけがこの作品における唯一の救いかな。

そして健一は警察に捕まり、罪を自白して刑務所へ。健一の事は最後まで好きになれませんでしたが、まぁ、罪を償っただけ典彦よりは幾分マシかな。
因みに出所後の彼を迎えに来たのは蘭蔵。まさに人生の再スタートって感じの希望を感じさせる終わり方で悪くはなかったものの、この二人の関係も結局あんまり(というか殆ど)進展しなかったので良いんだが悪いんだか…って感じです( ̄▽ ̄;)

で、最後…典彦と育郎ですが、全然すっきりしないラストでモヤモヤ感がハンパないです(笑)
典彦、お前まだ足りないんかい!っていうね…。マジでいい加減にしてほしい。
閉じられた空間で永遠に二人ぼっちでもお互いが幸せならまぁ良いかなと思うのですが、これ最終的に満たされて幸せなのは育郎だけっぽくないですか…?
典彦は飢え続けて苦しそうだし、育郎だけが結果的に望み通り(蘭蔵になりたい)になっているという…。

こういう作品だからハッピーエンドなんてはなから期待していませんでしたが、それにしたってもう少し後味良く出来なかったのかな、と思わなくもないですね。せめて育郎も満たされてくれればなぁ…。
ですがまぁ、久しぶりに夢中になって読んだBL作品だったので満足度は高めです。たまにはこういう暗くて重いBLも良いですね。

2022年7月21日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年7月21日]
カテゴリ 整理済み(漫画)

総合評価:★4.5
重たい…けど、めちゃくちゃ面白い…!!!(><)
それに、所々で挟まるコミカルなシーンのおかげで重たさも多少は緩和されて暗い雰囲気の割に読みやすくなってると思います。

開始早々、自殺しようとしていた柳田ですが、渚に引き留められ強制的に一時帰宅します。それでも自殺願望が消えない柳田に対して、渚はいつものように体を使って籠絡しようとするのですが…ここでようやく、柳田は渚が“普通”の子ではないと気が付きます。
渚の瞳の深淵を覗き込んでしまった柳田は渚の事をもっとよく知りたいと思うようになるのですが、当の渚は柳田を拒絶し、彼から距離を置くようになります。

それでも渚に接触をし続ける柳田。傍から見れば完全にストーカーなんですが、自殺をやめ、渚の事だけを考えるようになってからの柳田はようやく人間らしくなったというか、良い意味で変わってきたと思うんですよね。
スメルズ〜の時の柳田には嫌悪感しかなかったし、今までだって陰気臭い印象しかなかったのに、渚を一人の人間として見るようになってからの柳田は急に格好良く見えてきてしまって、自分の目を疑いました(笑)
あんなにもっさりして見えたロン毛も、今ではイケてるように見えるんだから不思議(笑)

その後、智の父親と接触し、渚がどういう人間なのか、何をしているのか知った柳田は再び渚に会いに行きます。
触れてほしくない場所に触れようとする柳田に対して当然、渚は拒絶するのですが、この時の「君という一人の人間に向き合うため そのためだけに今、生きてる。命懸けなんだよ」という柳田の台詞にグッと来ました…。柳田、本当にお前変わったなぁ…( ; ; )

助けを申し出る柳田ですが、おそらくそう簡単にはいかないんだろうな…。
智の父親といい、渚の父親といい、とにかく渚の周りの大人がクズ過ぎて渚がこれからどんな目に遭うのか心配でなりません…(T_T)
柳田だって冷静に考えれば決してまともな人間ではないのですが、それでもこの状況下では渚を助けられる大人は柳田しかいないので、彼には何とか頑張ってもらいたいところ。
どうか、二人がちゃんと幸せな結末を迎えられますように…。(生きた状態でね!)

2023年5月24日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2023年5月24日]
カテゴリ BLコミック

総合評価:★4.0
不思議の国のアリスを題材にしたファンタジーBLで、タイトル通り男しか存在しない世界線にいきなり飛ばされた受けちゃんが同級生で親友の攻めくんに溺愛されつつ元の世界に戻ろうと奮闘するお話です(笑)

シリーズものの第一巻なのでまだそれほど物語は動かず、有澄が何故異世界トリップしたのかも分かりません。
分かるのは男しかいない国では男同士で恋愛をするのが普通(妊娠も有り)で、尚且つその世界では大楯と有澄は恋人同士だったということ。しかもそこで暮らしていた有澄は元の有澄とは違って大楯にかなりベタベタするタイプだったらしく、エッチな事にも積極的だったっぽいんですよね。
大楯も有澄もオリジナル(?)と比べると大分性格が違うようなので、逆に男しかいない国の有澄がオリジナルの世界に飛ばされてたらそれはそれで面白い展開になりそうだなぁと思ったり…(笑)

あと、脇キャラの冴木が非常に良いキャラをしているなと思いました!見た目はすこぶる良いのに中身はオカルト好きのオタクってところに意外性を感じましたし、異世界トリップという超常現象に対しても有澄と一緒に原因を探ってくれたりと今後も何かと有澄の助けになってくれそうなキャラクターなんですよね(笑)
冴木は今のところオカルトにしか興味無さそうな感じなので有澄を恋愛的な意味で好きになるかどうかは分かりませんが、冴木なら三角関係もアリだなと思いました( ̄∀ ̄)ニヤリ

因みに今回、エッチなシーンは最初の方と最後の方で二回あります。多過ぎず、少な過ぎずで個人的には丁度良い量…。
ただ、大楯とエッチをすればトリップ前の記憶が取り戻せると判明したので二巻ではエロ度アップかな?
どちらにせよ、続きを読むのが楽しみです♪(男しかいない国側の有澄も気になるから出て来てくれ〜!笑)

2023年4月10日

ネタバレ

総合評価:★4.5
1巻も面白かったのですが、2巻は更に面白かった!
言うこと成すこといちいち格好良くてセクシーな小鳥遊に今回もドキドキさせられました。特に「ふたりだけの秘密…な」の破壊力が凄まじ過ぎる…!推しにこんなこと言われたら嬉しさ通り越してどうにかなっちゃうかもしれない…(笑)

あと、今回は氷渡の成長に重点を置いたお話でしたね。学生時代のとある出来事がきっかけで他人と距離を置くようになってしまった氷渡ですが、別に他人が嫌いな訳じゃなくて、本当は皆と仲良くしたかったんですよね。
そんな中、パワハラ告発メールを送った中井戸と氷渡がタッグを組んで仕事をする事になり、一時はどうなる事かと思いましたが…結果的に二人の絆も深まって氷渡自身も少しは変われたと思う!(*゚▽゚*)
まぁ、リアルだったら有り得ないですけどね。パワハラ告発者とその張本人をあえて一緒に仕事させるなんて…。小鳥遊も大胆な事をするなぁと思いました( ̄▽ ̄;)

今回もBLと言われると…まぁ、ギリBLなのかな?程度のほんのり具合でしたが、気持ちの面で言えば氷渡は勿論、小鳥遊もいよいよ恋心を自覚したっぽいので、次はもっとラブいシーンが見られるのではないかと!期待しております!(笑)
そして最後、小鳥遊がSNSにトレンド入りしたところで2巻は終了。まさかのイケオジトレンド入りにちょっと笑いましたが、氷渡は気が気でないはず。
一躍有名人になってしまった小鳥遊と氷渡の関係は今後どう変化していくのか…!?最後までしっかり見届けたいと思います!(*’∀’人)♥*+

2023年5月12日

読書状況 読み終わった [2023年5月8日]
カテゴリ 整理済み(漫画)

総合評価:★3.5
初読みの作家さん。事前に軽く試し読みをして面白そうだと思ったので購入したのですが、思ってたより絵が好みじゃなかったのと、ボリュームの割にストーリーが浅くてイマイチでした(ーー;)
これは所謂なんちゃってヤクザものですね。最近読んだヤクザものがビター過ぎたせいで余計にそう感じるのかもしれませんが、何か全体的にユルいんですよね。
敵対しているインテリヤクザさんも普通に良い人でしたし、暴力的なシーンが一切無いので緊張感も殆どなく、良い意味でも悪い意味でも甘いなぁといった感じでした。
あと、受けがチョロ過ぎる(笑)
見た目は良いのかもしれませんが、煽り耐性が無いので挑発されたら直ぐ乗せられるし…ちょっと子供っぽいかな、と。もっと大人の駆け引きをしてほしかったなぁ…。
ですが、エロはどのシーンも気合いが入っていたように思います。ストーリー重視派の私にはイマイチでしたが、エロ重視派の方(特に陥没乳首フェチ)は楽しめるのではないでしょうか。
(因みにこちら、どうやらスピンオフらしいのですがスピン元未読でも全く問題なく読めるのでご安心ください)

2023年2月22日

総合評価:★4.5
初読みの作家さん。電子の方でちらっと試し読みをしてみて面白そうだったので購入しました。
まず、読んでいて一番思ったのが絵がめちゃくちゃお上手だという事です。特にエロシーンはかなり見応えがあるので、これだけでも一読の価値はあるかと思います。
また、ただ絵が上手いだけでなく、漫画のレベルも非常に高いです。重要なシーンにおけるキャラクターの魅せ方、構図も非常にお上手で、読者の心の掴み方をよく分かっているな、と思いました。(特にヨルが踊っているシーンがとても素敵で印象に残りました)
最後まで楽しく読ませていただきましたが、強いて気になった点を挙げるとするなら若干エロの割合が多いかな、という事くらい。
ストーリー重視派の自分的にはエロシーンをもう少し削ってその分ストーリーに深みを足してほしかったのですが、これはこれで面白かったですし、十分満足感を得られましたので特に不満という訳ではありません(^^)
思いがけず、素敵な作品に出会えて良かったです。次回作にも期待しています。

2023年3月24日

総合評価:★3.0
うーん…すみません、思ってたより好みの絵柄じゃなかったのと、物語自体もあんまり面白さを感じませんでした。
全体的に作り込みが浅いという薄いというか、どうしてそうなった?みたいな展開が多くてイマイチ気持ちが付いて行けず…。
受けが片想いしていた攻めの父親と、事故で亡くなった受けの父親の関係性やエロシーンはまぁまぁ良かったのですが、それ以外は特に盛り上がりも魅力を感じられず、最後までフラットな気持ちのまま読み終えてしまいました。
残念ですが、再読する事はないかな…( ̄^ ̄)
評価はエロが良かった分、少しおまけして★3.0にしておきます。

2023年3月3日

総合評価:★3.5
秋久テオ先生の作品は過去に2冊ほど読んでおり、そのどちらも面白かったので今回も期待して読んだのですが、今回は全体的にストーリーが浅く、とっ散らかっている印象で、過去に読んだ2冊ほど萌える事はなかったです。
描きたいシーンがあるのは分かるのですが、そのシーンに行くまでの流れがやや雑というか、丁寧さに欠けるんですよね。
また、最後の方の展開も流石に都合が良過ぎてポカーンって感じでした。特に最初と最後だけ読むとこれ本当に同じ作品か?ってくらい雰囲気がガラッと変わるので、最初の方の雰囲気が好きだった自分としてはやや残念に思いました。
とはいえイラストは相変わらず美麗ですし、攻めの泣き顔も大変グッときたのでその辺は良かったです。次の作品にも期待しています。

2022年7月13日

総合評価:★3.8
まず、表紙が超ハイセンス…!出来る事ならポスターにして額装して部屋に飾りたい…!文善やよひ先生のイラスト、大好きです♡
KJ・チャールズ先生の作品は『イングランドを想え』がめちゃくちゃ刺さったので今回の作品も期待していたけど、イングランド〜より話が難解で若干読みづらく、読み切るのに時間がかかってしまった。(私の理解力の無さが原因かも)
ただ、サイモンの肌の上に死者のメッセージがルーン文字で刻まれていく設定は中二心をくすぐられて非常に良かったです。こういう設定大好き(笑)
最後分かりやすく駆け足だったのと、二人がその後どうなったのか分からないオチはハピエン好きとしては少し残念に思うところもありましたが、全体としてはまぁまぁ楽しめたかな。次回作も出たら読んでみたいです(^^)

2023年1月8日

総合評価:★4.0
初読みの作家さん。表題作を含め3つのお話が収録されていました。
表題作はとにかくヤりまくりな印象で、ストーリーはあってないようなものかな(笑)
ツッコミ所が多いお話でしたが、絵柄は可愛いしたまにはこういうエロエロなお話が読みたくなる時もあるのでそういう気分の時には良いかも。
最初は表題作目当てだったのですが、いざ読んでみたらDom/subの作品がストーリー、設定含め一番楽しめました。実はDom/sub作品を読むのは初めてだったので、こういう感じなのかと勉強にもなりました(笑)
一時期オメガバース作品を摂取し過ぎて現在ちょっぴり食傷気味なのでどうかな〜?と思いましたが、これはこれで面白いですね。機会があればまた読んでみたいです(^^)

2022年7月10日

総合評価:★3.8
最初の方が一番面白かったです。特にベルクトにからかわれた受けが怒ってやり返すところが最高に良かったです。見た目は美人で大人しそうなのに、ちょっと短気なんですよね(笑)
でも、根性があって壁にぶつかってもめげない様子に好感が持てました。個性の塊のようなベルクト達をまとめていく様子もしっかり描かれていたと思います。
攻めはちゃらいのかと思いきや意外と大人しかったですね。華やかな見た目をしているのでもう少し何かしらのインパクトとか意外性が欲しかったかも。
イラストはどのページも美麗で大変素晴らしかったです。特に月をバックにしたイラストは絵画のような美しさでした。よき!

2022年6月27日

総合評価:★4.0
表紙買い。初読みの作家さんでしたが、絵も綺麗だったしストーリーも面白かったです。特に「毛族」の設定が面白かったですね。彼らにとっては豊かな毛こそがステータスで、逆に毛のない部分は恥という考え方がユニークで面白かったです。
あと、途中で慎一郎が元の世界に戻っちゃうのも意外な展開でワクワクしました。山田くんの電磁波の話は何気に信憑性があるんじゃないかなーと思ったり。(心当たりがあるので…)
そしてファルですが、キャラデザも設定も某ほにゃららワンダーランドのなんちゃらスカラーさん(笑)にあまりにもそっくりで吃驚したのですが、カバー裏のあとがきを読んだらやっぱり作者さん本人も自覚しているようで(笑)
まぁ、なんちゃスカラーさん推しなので個人的には嬉しい誤算でした(笑)

2022年7月11日

総合評価:★3.0
相方がクローン人間という設定に惹かれて購入しました。初読みの作家さんです。
オリジナルの麦太が死んでしまった理由については思いのほか重くて驚きでしたが、それ以外のストーリーは可もなく不可もなくと言ったところでしょうか…。
正直、クローン要素が薄くてこれクローンの必要あったか…?と思ってしまいました(^^;)
近未来・お笑い芸人・クローンといった設定自体は斬新で面白いと思うのですが、作り込みに関してはどれもが中途半端で全体的にあっさりしてるなぁといった印象でした。ハマれずに残念です…。

2022年7月14日

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