国境の雪 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2015年12月25日発売)
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本棚登録 : 111
感想 : 10
4

登場人物全員が悪者(^ ^;
もう誰も信用できない...という鬱々とした気分になる(^ ^;

はからずも、二冊続けて東アジアが舞台の
もんのすごいハードなボイルドを読んだことになる。
今回の主な舞台は中国。

本作の特徴は、小説で有りながら、
中国、北朝鮮、韓国、日本、アメリカなどの
当時の政治家が全部実名で出てくる点。
作中の時代背景も、実際に21世紀に世界で起きている
事件や災害、事故、政治の動きなどがそのままなので、
もの凄い臨場感。

っていうか、実名出してこんなこと書いて
作者は怒られないんだろうか...(^ ^;

ストーリーは、日本で生まれ育ったと思われる
諜報員の男と、半日本人の脱北者の女を中心に進む。
そこに上記各国の思惑やら駆け引きやらが複雑に絡み、
陳腐な言い方だが「時代に翻弄される」二人。

文庫版で700ページを越える大作で、
気合い入れて読まないと途中で着いてけなくなる(^ ^;
登場人物が多すぎるし、社会や政治に疎い私は
何度も「戻っては再読」を繰り返し...(^ ^;

ラストを、救いがないと見るか、
やっと救われたと見るべきか...

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 冒険小説
感想投稿日 : 2016年11月17日
読了日 : 2016年11月17日
本棚登録日 : 2016年11月1日

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