砂上

著者 :
  • KADOKAWA (2017年9月29日発売)
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本棚登録 : 645
感想 : 82

第七回新井賞受賞作品
いままでの桜木作品の中で一番好き。
女の強さとしたたかさに痛さがないからか。母と娘と娘、三人の女のそれぞれの人生。男の入る隙間のないその人生に粘着きがないのは彼女たちがそれぞれに人間関係に乾いているからか。
人を頼らず、人にもたれず、人をつつまず。流されているようでなにものにもひっかからないのはあるいみ自立しているからなのか。
作り物として物語を紡ぐことで、自分と母親の「生」をなぞることで、ようやく娘との距離も定まったか。そしてもう一つの女のドラマも見え隠れしてそこも気になる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2018年3月
感想投稿日 : 2018年3月15日
読了日 : 2018年3月15日
本棚登録日 : 2018年3月15日

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