2003年。『命』執筆後、2001年11月20日から2002年12月30日までの日記。「事実」と「体験」から出発した作家のつづった日記だけに、この日記を『8月の果て』連載期間のサブテキストとして読んだ。個人情報をどこまでさらけ出すかが問われるだろうが、体をはっている作家だと思う。2002年は柳さんにとって大変なこともあっただろうけど(朝日との軋轢など)実りの大きい意義のある年であったことがわかる。これからもずっと闘う作家でいてほしいと思う。林芙美子の『放浪記』以降、いろんな作家の日記のようなエッセイのようなものを読んできたが、私にとってはこれは一番おもしろいと感じた。情報をさらけだせるとは、これは強さなんだと思うんだけどな。
読書状況:未設定
公開設定:公開
カテゴリ:
柳美里・その他
- 感想投稿日 : 2006年9月28日
- 本棚登録日 : 2006年9月28日
みんなの感想をみる