昭和13年秋から始まる約一年の欧州旅行記。とはいえ船旅なのもあってヨーロッパにはなかなか到着せず、230ページを過ぎてようやくイタリアに着く。それまでの上海やスリランカ、エジプトの旅行記もたっぷり読めて、実質世界一周旅行記だ。
ヨーロッパの古典にもくわしい弥生子先生なので、各国で目にするものに対する反応が深くてのびのびしている。読んでいて自分も旅に出たくなるのだけれど、弥生子先生の教養と感受性がなければ同じレベルの楽しみは得られないわけで、きっと貧相であろう自分の感受性に今から残念な気持ちに。めげずに中巻、下巻と弥生子先生の旅を追体験させてもらおう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本 - 日記/書簡/紀行
- 感想投稿日 : 2015年8月25日
- 読了日 : 2015年8月25日
- 本棚登録日 : 2015年8月25日
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