オープン・シティ (新潮クレスト・ブックス)

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本棚登録 : 164
レビュー : 14
制作 : Teju Cole  小磯 洋光 
なつめさん 英米 - 小説/物語   読み終わった 

主人公のいけ好かなさにうんざりしながら、第二部の「私は私自身を探った」というエピグラフを頼みに読み進んだけれど、彼は最後までいけ好かなかったしそのまま生きていくようだった。どうぞそのまま自分の縄張りの中で教養と知性に満ちた暮らしを続けてくださいという気持ちになった。

なにがいけ好かないかというと、いい年をして謎の万能感に基づいて他者をジャッジするところ。自省のなさも気味が悪いが、彼が明らかに間抜けに見える描写は数か所あるので、彼が自分自身を覗き込む要素は意図的に作品から除外されているのかもしれない、とも思う。でもそれって作者はどういう効果を狙っているんだろうか?そこを描かないのって怠慢なのでは?特段に魅力的でないキャラについていろいろ考察する義理は自分にはないので、もう考えないけれど。

土地の歴史や悲しみについて、排除される人たちの言葉について、21世紀の狭くて混乱した世界について美しい文章で書いてある。でもわれわれに不足しているものがさらにごっそり抜けていそうな語り手のすてきな言葉をどう受け止めたらいいんだろう。「せめて自分のお尻を拭こうと試みてから言ってくんないか」とは思った。反対に「中途半端な自分語りは抜きでお願いします」でもいいかもわからない。

リセ=アンが彼女になった研究者の人、「友人」とだけ呼ばれるのって何か意味があったのかな?これから感想書く人だれかお願いします。

レビュー投稿日
2018年6月16日
読了日
2018年6月16日
本棚登録日
2018年6月16日
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