親王っていうから若者が航海する話かと思ったら、お爺さん親王が家来とともに、実在するのかしないのか分からない東南アジアの国々をゆるゆると巡っていく、夢のような話だった。
各章で小さなエピソードが語られるのだけれど、エピソード自体は強力ではない。でも文章に味わいがあって、情景の描写が鮮やで、きらびやかな錦織を眺めているような楽しさがある。毎日寝る前に一章ずつ読みたい、とっておきのお菓子のような本。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本 - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2011年4月3日
- 読了日 : 2011年4月3日
- 本棚登録日 : 2011年4月3日
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