人間以外のもの、空や山や植物の描写が鮮やかでみずみずしくて不気味。普段の読書では人物の発言と行動にばかり気を取られて、情景の描写は流しがちなんだけれど、小川未明の文章は情景の描写が魅力的。
怪談選ではあるんだけれど、ストーリーというより、怖い/不安な状況のスケッチのような話が多い。入り込んで・読み終わって・引き戻される感覚とか、物語の切り取り方とか、ジャンルは違うけれど山尾悠子の『歪み真珠』を思い出した。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本 - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2010年7月21日
- 読了日 : 2010年7月27日
- 本棚登録日 : 2010年7月28日
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