副題は「レズビアン短編小説集」だけど、まじりけなしの同性愛ではなくて、人生のいろいろな段階にある女性たちの心の揺れを切り取った短編集という趣の本。各短編の面白さだけでなくて、一冊通して読むことでいろんなひとがいろんな思いを抱えて生きているよねえ、ということが伝わってきてしみじみしてしまった。
特に気に入ったのは、ジュエット「マーサの愛しい女主人」、キャザー「ネリー・ディーンの歓び」。自分の居場所でずっと頑張って、なにかうつくしいものをつかむ話にはどうにもやられてしまう。ウルフの二編も流麗できらきらしていてよかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
英米 - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2012年1月15日
- 読了日 : 2012年1月15日
- 本棚登録日 : 2012年1月15日
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