暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

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本棚登録 : 13751
レビュー : 1791
著者 :
Freyさん  未設定  読み終わった 

ミチルは視力を失い外の世界に興味を持たず家に閉じこもっている。アキヒロはとある事件に関わりミチルの家に忍び込み息を殺しながら日々を過ごしている。
ミチルが盲目であるという状況や殺人事件にアキヒロが絡んでいるという奇抜なエピソードのせいでわかりにくくなっているが、たとえそれらの事象がなくとも二人は外の世界を怖がり、誰にも気付かれないように一人きりで生きていくつもりだったのではないか。
二人ともそれまでの人生で周囲の人間から疎まれたり蔑まれたりした経験を持ち、もうこれ以上傷付きたくない一心で暗いところで『閉じこもり』『息を殺して』いたし、ずっとそうしていくつもりだった。
そんな二人がとある事件をきっかけとして暗闇の中で出逢い、誰かと関わることを恐れながらも少しずつ互いに手を伸ばし指先が触れた場面に何よりも心を動かされた。
ミチルの「カズエ、外は楽しかったよ……!」の言葉は暗いところに一度でもいた(そしてそこから出ようともがいた)経験のある人なら胸に刺さったはず。暗いところで待ち合わせた二人が明るいところへ歩き出していくラストは救いとなった。

レビュー投稿日
2018年10月16日
読了日
2018年10月15日
本棚登録日
2018年10月15日
3
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