2015年26冊目「高校教師のためのアクティブ・ラーニング」読了。
今までのアクティブラーニング、学び合いの本よりも実践者の文章があるので、とても共感しやすい。さらには必要な要素のほとんどが集約されていて、まとめ本のようなイメージ。一番教科してのは、国語科における実践での飯島先生のお話で、
「一斉授業は決して絶望的ではありませんでした。正確で深い「読み」を講じ、ときには物知り顔でうんちくを語り、見学に来てくださった先輩の先生方に「安定している」と言っていただける程度のそれなりの授業をコンスタントに続けていました。授業中に寝ている生徒をしつこく起こしたり、スマートフォンを触っている生徒を厳しく叱りつけたりすることもできました。そういう経験が増えれば増えるほど、「教師になったんだな」という妙な時間がわいてくる一方で、「これを教育と呼んでいいのだろうか」という疑問も日に日に大きくなってきました。」
という部分。私が10年かかったことを、初任者で思えるのだから素直にすごいと思う。
----(以下抜粋)----
「最前の教材や指導法は何か?」ではなく、「その子にとって最前の教材や指導法を見いだせるのは誰か?」に変えたのです。
成績を上げるために何が必要でしょうか?多くの教師は、よい教材、よい指導法だと思っています。違います。本人が学ぶ気になるか否かです。
アクティブラーニングの授業では子どもは寝ません。
一斉授業は決して絶望的ではありませんでした。正確で深い「読み」を講じ、ときには物知り顔でうんちくを語り、見学に来てくださった先輩の先生方に「安定している」と言っていただける程度のそれなりの授業をコンスタントに続けていました。授業中に寝ている生徒をしつこく起こしたり、スマートフォンを触っている生徒を厳しく叱りつけたりすることもできました。そういう経験が増えれば増えるほど、「教師になったんだな」という妙な時間がわいてくる一方で、「これを教育と呼んでいいのだろうか」という疑問も日に日に大きくなってきました。
「単元テストで全員が七割以上獲得すること」を掲げます。そのために必要なことをしてください、ということです…グループ分けもありませんし、時間と場所の使い方は自由です。
教材を覚えるまで繰り返し読み、筋の通ったきれいな説明と板書計画を考え、発問を工夫する。それが教師の美徳だというのが普通の考え方だと思います…このやり方だと、一番賢くなるのは教師です。
どのように評価するかは、授業のはじめに課題とともに提示し、評価は授業の最後に行います。文法指導では、確認テストで…最低点を設定…アウトプット活動では、ルーブリックを渡して…最低基準を明示します。
アインシュタインの言葉に、「教育とは、学校で習ったことをすべて忘れた後に残っているものである」
…よく陥る失敗は、単なる「調べ学習」になってしまうケースです。
一斉講義型の授業をしていたときには、「どうやっておもしろくわかりやすい授業ができるか」という「教授」に関する課題意識を強くもっていました。
- 感想投稿日 : 2015年12月8日
- 読了日 : 2015年12月8日
- 本棚登録日 : 2015年9月14日
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