『201209 美術強化月間』
ベラスケスの作品群をきちんと見たことがなかったので必要な一冊だった。
『マルタとマリアの家のキリスト』が面白い。後景の四角く縁取られた場面は果たして絵画なのか窓なのかはたまた鏡なのか。彼の謎かけのような構図はいつも観る者を楽しませてくれる。
しかも、前景から後景に視線を移させることによって空間の奥行を演出するという効果もある。その他、対角線技法や三角形の構図といい、構成の魔術師と呼ばせていただきたい。
ベラスケスの人となりがわからないのだけど、同時代人による人物評価みたいなのはまったく残っていないのかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
美術
- 感想投稿日 : 2012年9月8日
- 読了日 : 2012年9月8日
- 本棚登録日 : 2012年9月8日
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