小学生の時、村に数ヵ月だけいた転校生の少女・雨ちゃん。再び転校して行く彼女に見せようと、リョータと兄の“コーちゃん”は張りきって蛍を集める。雨ちゃんが村を去って間もなく、兄は増水した川で遺体となって発見される。
それから6年後。高校生となったリョータと同級生たちは、村へやって来た2人の女子高生と意気投合。バーベキューで盛り上がった彼らは、台風の接近もあって廃小学校に宿泊する。雨風をしのぐ場所を求めて大学生が飛び込んで来るというハプニングも発生する中、廃校のプールに死体が浮かぶ……。
図書館本。
そこそこ面白く読めたのだが、仕掛けがどれもこれもミエミエだった……。ここまでわかりやすいのは滅多にない。
メインの仕掛けはもう、出てきた瞬間に気になって仕方がなかった。バレるっしょ、これは。
記述も見え透いてるし、某館ものの推理小説を読んだ人なら、展開までも予想できたんじゃなかろうか。まさか、オマージュなのだろうか……?
最後の最後に控えたどんでん返しも、見当がついた人は結構いそうな気が。なんちゅーか、雰囲気や態度が色々と不自然なんだものなあ。
密室トリックも、まさかの……小学生向けの推理クイズで何回か見たことのあるやつ。今どき実際に使う作家がいるとは思わなかったよ……。
ただ、犯人の動機だけはサッパリわからなかった。そんなのでここまでやりますか?!
タネがバレバレではあるが、夏休みのワクワク感が漂っていて、殺人事件を除けばまあまあ楽しくはある。
あまり難しく考えずにサラッと読むのに向いていると思う。そう厚い本でもないし。
- 感想投稿日 : 2024年6月5日
- 読了日 : 2024年6月5日
- 本棚登録日 : 2024年6月4日
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