タイトル通り、ブックコーディネーターという仕事を切り開いてきた著者が「本の未来をつくる」ためにやってきた事例/考え方と、自らがやりたい仕事を理想の形で遂行するために「仕事の未来をつくる」上でのスタンスについて語った一冊。
両面装丁でそれぞれのタイトルが縦書き/横書きで前後からスタートしている面白い仕立ても、本の新しいあり方を模索している著者ならではといった感じ。中の事例は、うまく稼働したものばかりではないけど、視点が非常に面白くて、自分の実業でのプランニングに役立つ気づきがたくさん詰まっていたように思う。
あとやっぱり、自分が好きなことを働くドメインにできた人間の強さと底知れなさを改めて感じました。無論、「本当に好きなことは仕事にしない」というスタンスもあっていいと思うのだけど、もし2者が勝負しなきゃいけないことになった場合、やっぱり好きな人が圧倒的に魅力的に周りからは見えるのだよね、否応なく。その強さが本からにじみ出てた。(書き口はまったく暑苦しくないのですが、その淡々としている感じがかえって、好きな事を勝手にやっている強さみたいなのをにじませてたと思う。)
充実の内容でした。良著。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
culture
- 感想投稿日 : 2012年9月8日
- 読了日 : 2012年9月8日
- 本棚登録日 : 2012年9月8日
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