家庭やセルフイメージに問題を抱えたラーラという少女が、病気で太り、周囲の目線や自分の中の悪意に傷付きながらも、異常な完璧主義から脱却して今の自分をありのままに受け入れるようになるまでの話。
自罰的で他人の目が気になって仕方ないような思春期の頃の息苦しさがありありと書かれている……が、私はアメリカの文化に疎い日本人なので、リアリティはあまり感じられなかった。ラーラによる一時のねじ曲がった見方であることを考慮しても、アメリカのティーンズは、すごく極端なものの見方をしていて、しかもそれをハッキリと口に出す人が多いんだなぁと思ってしまった。
それでも、色んなタイプの人間が集まる地下のジャズバーのパーティで、自分はひとりぼっちじゃない、いま私は幸せなのだ、と思えるようになる展開には感動した。
「ラーラはただのデブ」という、一見すると酷いタイトルにイヤな感じを受ける人ほど、この本を読むべきだと思う。人生はまあまあいい感じがちょうどいいのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2015年6月23日
- 読了日 : 2015年6月23日
- 本棚登録日 : 2015年6月23日
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