『北上すべき一号線はだれにでもある』
旅人のバイブル『深夜特急』で著名な沢木耕太郎さんの紀行文。
たしかに、深夜特急の旅のほうが行動が荒削りだったり悩んでとことん沈んだりで若さ全開だったのでそれにくらべるとだいぶパワーダウンしますが、やっぱり沢木さんの旅の文章を読むとパスポートとお金片手に空港へ行きたくなる衝動に駆られますねw
ちょっと笑ってしまったのが深夜特急のときから二十年あまり経って年をとったせいかベトナムの旅先で遭遇した日本人団体客(ありがちな感じの団体客)の軍団をみて、『こっちのほうが気楽でいいんじゃないか』とふと思ってしまう場面です。
沢木さんがそんなこと思うことにショックを受けつつ笑ってしまいました。
わたしは沢木さんが書く街の雰囲気(市場だったり寺院だったり)がとても好きなのでこの本を読んで幸せな気分になりました。
深夜特急の余韻を味わいたい方は一読してみては。
一冊まるまるベトナムについてかと思いきやそうでもなかったです。正直あまり面白くない章もありました…。
メインのベトナムの話以外ではわたしはパリとマラガの話が気に入ってます。
ちなみにわたしが『北上したい一号線』はフロリダ州のマイアミ~キーウェストです(これだと南下だけど)この本読んで実現させようと思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年8月10日
- 読了日 : 2011年8月10日
- 本棚登録日 : 2011年6月28日
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