まず読みやすい。示唆に富んでいるけれど、へたに理屈付けしたくない作品。誰しも心のどこかにある、世間への居心地の悪さを昇華してくれている。ハッピーエンドかというとそうでもない。それでも確かに、スクルットたちは最後に居場所を見つけたり、帰っていったりする。
フィリフィヨンカのラストは「オツベルと象」を思い出すし、ニョロニョロとパパが同化しかけたときはホムサの話以上にぞっとした。安易に感化される登場人物は誰もおらず、それぞれがそれぞれのエゴイズムのもとにストーリーを回しているのには感動を覚える。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月15日
- 読了日 : 2017年3月15日
- 本棚登録日 : 2017年3月15日
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