History of Western Philosophy (Routledge Classics)

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  • Routledge (2004年2月2日発売)
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感想 : 1
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Principle of MathematicsやIntroduction to Mathematical Philosophyとは随分印象が変わって、さらりさらりと哲学史を書き流していきます。Russellの緻密さや奥深さはここでは発揮されていないが、これだけ軽くかけるというのも一つの能力であることはまちがない。
それでもラッセルはラッセル、ちゃんとした英語の文章の見本であることは間違いない。これは、日本語でも英語でも言えることだが、参考(どれだけ遙か彼方にあるとしても)になる文章を書ける人というのはごく限られている。其の代表格であるラッセルがごく一般的な哲学史という幅広いサブジェクトでまとまったモノを残してくれたのはある意味ありがたいことなのかもしれない。ちゃんと英語を勉強したい人はじっくり読むとためになるでしょう。
日本ではつい20年くらい前まで英語で書かれたモノは随分蔑ろにされていて、フランス・ドイツ哲学が専ら幅をきかせてたせいもあり、ラッセルは少なくとも、ヘーゲル、ハイデガー、サルトル、フーコーのように「追っかけ」の対象になるような人ではなかった。もちろん、専門が、数理・言語哲学(それもいわゆるAnalytic Philosophyの)であったことも要因であり、一般大衆に訴えるモノにそれほど力を入れなかったためかもしれない。それでも、押しも押されぬ知識人の代表のような人であり、学者というクライテリアを超越した数少ない知識人といえるでしょう。
蛇足:
何を求めているかによるが、赤川次郎の作品をいくら読んでも、武田泰淳の作品にはかえらない。ハリーポッターをいくら読んでも、ラッセルにはかえられない(参考書や英語について講釈している本を飛び越えたい人は挑戦してみるといいかもしれない)。
(なぜ、星3つかというと、哲学の内容は非常に薄いから)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 洋書・思想
感想投稿日 : 2010年9月16日
読了日 : 2010年9月16日
本棚登録日 : 2010年9月16日

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