堕落論 (角川文庫)

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本棚登録 : 1244
レビュー : 116
著者 :
bookclover4936さん 文芸   読み終わった 

「人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。」

すごい。面白い。
この作者のすごいところは身の回りや歴史上の人物・事件をバサバサと自分の想いで論じときには切り捨てながらも、どうしようもなく愚かで狡猾で「アンポンタンな」人間への愛情に溢れているところだ。不完全で小狡い人間を、それゆえに真っ当になりたいと思う人間を愛し、称賛しているからだ。
だからこの方の文章は温かい。いうなれば世俗にまみれた温かさだ。坂口安吾という人物に会ってみたかった。そう思わずにはいられない。

「暑い」とか、「歯が痛い」とかで本気で癇癪を起こし、それを原稿に書いてしまうのに思わず笑ってしまった。チャーミングな方だ。

レビュー投稿日
2015年8月30日
読了日
2016年10月14日
本棚登録日
2015年8月30日
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