日本軍の情報参謀による回想記。本人筆というのは、その時代の人間の考え方がじかに伝わる。もちろん記憶がうそをつく部分もあろうが、それでも第三者の筆によるものとは違う生の感じがあるだろう。
本書は戦後40年を経ての出版だが、終戦直後のノートを元にしているらしく割りと細かい部分に記録は渡る。国力の差からいって勝てない戦争ではあったが、日本軍もやるところはやっていた。しかし、やはり官僚的な内向き組織であったとの批判はまぬかれない。また「戦場の霧」とでもいうべきところは、当然、情報畑の著者は強調している。
理念、戦略も結構だが、外に情報を求めるのは戦争でなくとも基本中の基本だ。
読書状況:読み終わった
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本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年11月5日
- 読了日 : 2010年12月7日
- 本棚登録日 : 2018年11月5日
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