小さき者へ・生れ出ずる悩み (岩波文庫)

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本棚登録 : 303
レビュー : 38
著者 :
くろねこ・ぷぅさん 読み応えあり!   読み終わった 

中1で面白くなかったこの作品は今、わかる!
「小さき者へ」だけ読んで有島は暗いと決めつけていたけど、そうじゃなく真摯で誠実な思いで物を描いていたのだなぁと思った。

メルヴィルの海洋小説を読みかけて、動かない陸への憧憬がピンと来ないところへの「生まれ出ずる悩み」で同じように陸や山への想いが描かれなるほどなぁと思った。

北海道の民-高い能力を発揮できず生活と言う名のウスノロにやられざる負えない貧しい生活を強いられている者たちへの洞察がスゴイと思う。海難の情景など想像だけでは描けないと思うのに、自然派の作家たちに酷評され、恋愛の果ての自殺に死んでなお否定されたとは悲しい。

結果的に現在も読まれ、評価が高いのは有島文学の方に私には思われて、皮肉だなぁ、当時の文壇のただの嫉妬かなぁなんて思う。

レビュー投稿日
2017年8月1日
読了日
2017年7月31日
本棚登録日
2017年8月1日
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