影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

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boompanchさん  未設定  読み終わった 

多くの動物の行動は固定的で自動的なパターンをもつ。人間も例外ではなく、複雑な世界で効率性と経済性を求めて行動パターンを作り出してきた。
これらは多くのケースで役に立つが、意図的に反応の引き金を操作する者(承認誘導の実践家)に対しては間違いを犯す。
筆者はこれを不正に利用しようとする人に対して逃げの手を打つのではなく、力強い反撃を行うべきだと主張している。


◯返報性
・何かしてもらうと返さないといけない気持ちになる。
・大きな要求をし、拒否された後に小さな要求をすると譲歩に対して受け入れられやすい。譲歩させることに責任を感じるから。

◯コミットメントと一貫性
・自分が既にしたことと一貫していたい、そのために前の行動を正当化するよう行動する。しばしば本当の利益と反していても。
・一貫性は社会で高い価値が置かれ、考える必要もなくなるメリットがある。
・小さな要求からコミットメントを積み上げても、関連する大きな要請を最終的に承諾させる=フットインザドア
・請願書にサインすることでこれに合うよう、自己イメージを自分で変えることになる。脅しや報酬ではなく、言い訳なしで自分の責任でコミットすることが重要。
・人は最小の労力より苦労して得たものに価値を置く、加入儀礼が過酷なのは、団体の価値を高めるため。
・子育てでも脅して何かをさせないようにしても持続しない。外圧とならない程度の理由で伝えるのが効果的。
・ローボールテクニック: 一度決めると、その判断の前提条件が覆っても決めたことをやり続ける

◯社会的証明
・他人が何を正しいと考えているかに基づき物事を判断する。
・自分に確信が持てない時、不確かさが蔓延してる時、他者の行動正しいものと期待し、それを受容するようです。
・人が集団になると援助しなくなるのは、不親切だからではなく、確信が持てないから。緊急性を認識できない。
・子供にある行動を取らせたいなら、その行動を取る同世代の姿を見せるべし。類似性のある人を真似しようとする。
・自殺報道がされると、その種の自殺を誘発してしまう(ウェルテル効果)

◯好意
・人は好意を感じている人にイエスという傾向がある。
・人が人を好きになるのは、
1. 外見的魅力
2. 自分との類似性
3. お世辞、称賛
4. 繰り返しの接触(自分がよく知ってる状態)と共同(共通の目標をもつ、味方)
5. 条件付けと連合(良い知らせはその運び手の評価にもなる、ランチョンテクニック
・人は自分と類似性の高い人を自分の代理に見立て応援する。自分が他の人より優れていることを証明したい。熱狂性が強い人ほど背後にパーソナリティの脆弱性がある。
・承諾の決定に対して、要請者に過度に好意を抱いていないか敏感になることが有効な防衛法、要請者自身と申し出の内容を区別する。

◯権威
・人は権威者の命令にはとにかく従おうとする。人に苦痛を与える驚くべき高い服従をもさせる。このとき短絡的な意思決定として思考を伴わずに為されてしまう。
・権威のタイプは、肩書き(地位、大きさ)、服装そして装飾品である。

◯希少性
「何かを愛するには、それを失う可能性を実感すればよい。 」 G. K. チェスタトン
・それ自体にはほとんど魅力を感じなかったものが、見ることができる可能性が急速に少なくなりつつあるという理由だけでずっと魅力的なものに見える。人は獲得することよりも失うことを考えるときに強く刺激される。
・数量限定、最終期限(限られた期間)、検閲(禁じられた情報、年齢制限)
・自分の見解を宣伝するのではなく、公的に検閲を受けるように仕向けることで、内容によらず賛同を得られる。
・革命に見られる顕著な歴史的パターンな、進歩が始まる前より長らく続いてきた進歩が足踏みしたときに暴動が起きやすい。自由をしばらく与えることは全く与えないより危険。
・資源を巡って競争する状況になったとき、最後に笑うのは誰もが欲しがったものを手に入れ損なった者である。
・希少性により所有欲を掻き立てるが、体験自体をよくしたり、実際よりおいしいと感じさせるわけでは無い。

◯その他
・コントラストの原理: 直前のものが次のものの認識に影響を与える

レビュー投稿日
2019年8月10日
読了日
2019年8月10日
本棚登録日
2019年8月7日
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