2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望

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レビュー : 130
著者 :
boompanchさん  未設定  読み終わった 

落合陽一さんの新刊、今の世の中、日本の立ち位置をまとめられた本。SDGSが一つの大きな理念として描かれているのが意外だった(あんまり落合さんは興味持たないかと)。
しかしこのヨーロッパ的価値観はアメリカ、中国に対抗するために日本はうまく使えるのではないか、日本の文化にうまくテクノロジーを融合させ新しい価値を生み出していくのが次の活路。

◯世界の4つのイデオロギー
・アメリカンデジタル、オープンソースを利用したイノベーティブな帝国主義、GAFA
・ヨーロピアンデジタル、ブランド力によるエンパワメント、LVMH ロレックス メルセ
・チャイニーズデジタル、国家を後ろ盾にした資金循環と情報統制下のイノベーション、アリババ テンセント ファーウェイ
・サードウェーブデジタル、一足飛びの新種のイノベ、タタモーター Mペサ

◯テクノロジーと人口
・将来人口推計は予測に大きなブレが生まれにくいため信頼性が高い。
・35年に団塊世代が鬼籍に入り、相続税が払えない子供世代が土地を売って地価が大暴落する
・30年に中国をインドが抜き、50年にはナイジェリア中心にアフリカが目立ってくる
・中国、アメリカ、インドがGDPの三強
・環境問題、食料問題は人口が減れば解決するので、20〜30年するとアフリカ以外は自然に解決する可能性もある。アフリカに課題が集中する。

◯貧困、格差の解決
・貧困とは単にお金がない事ではなく、未来に開かれた可能性を持たないこと。
・先進国では中間層の貧困が進行、ものづくりが人件費の安い途上国へ移転し、高スキル人材とサービス業だけが残った。将来的にはサービス業もリモートで補えるようになっていく。
・日本で特に深刻なのはシングルマザーと高齢者(生活保護の半分)の貧困
・ネット教育が発展しておりサブスクで格安で誰でも受けられるようになってきている、格差是正の鍵。

◯環境問題
・co2排出量順、中国28 アメリカ15 インド6.4(世界の半分) ロシア4.5 日本3.5
・シリコンバレーは自然の恵みを収奪する現代文明を嫌ったヒッピー文化の影響を受け継いだハッカーたちが育んだため、オープンソース文化にも繋がっている。歴史的には、超越主義、ディープエコロジー、生命地域主義と流れからきている。
・プラネタリーバウンダリーの考え方は地球の持つ回復力は境界を超えると失われ、その後急激な環境変化が起こる。ロックストロームはその領域を9つの分野に分けて示している。
・デジタルテクノロジーの発達で限界費用がゼロ化していくことで、所有から共有の意識に変わっていく。再エネはエネルギーの限界費用を下げていく。共有への考え方の転換は消費と所有の欲望から他者への共感という精神性への転換も起こる。
・中東にエネルギーの8割を頼っているため、如何に依存度を下げるか。今進む分散化は災害対策にも有効。

◯SDGSとヨーロッパ
・毎年各国達成状況をスコア化しランキングを発表。上位はヨーロッパが独占し、彼らに有利なルールであることがわかる。
・EU一般データ保護規則含め、ルール作りで主導し、ヨーロッパが存在感を増している。方と理念という理念領域

◯日本の活路、デジタル発酵
・伝統文化を持っていながら、明治維新、敗戦という二度の断絶で継承ができず80年代の高度成長期にはヨーロッパのブランド品に席巻された。その中でコストと性能というレッドオーシャンへ突っ込んでいった。
・ヨーロッパ、アメリカ、中国の間で文化とテクノロジーの両輪で付加価値を上げていくスイス型アプローチ。
・SDGSのルールを上手く使い、独自技術を極めていく。それがデジタル発酵、様々なテクノロジーが土地に根付いたモノやサービスと掛け合わされて新たな魅力と価値が現れる

レビュー投稿日
2019年12月14日
読了日
2019年12月14日
本棚登録日
2019年12月14日
5
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