シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング)

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レビュー : 150
著者 :
boompanchさん  未設定  読み終わった 

Weekly落合にゲストとして出てきた安宅さんの話を聞いていて、「開疎化」というコンセプトが非常に面白いと思い本書を手に取った。

本書では最終章で「風の谷」というビジョンで登場する。をこれを表現している。

コロナによって、これまで都市化の推進によって経済成長を成し遂げてきた社会の在り方を根元から見直さざるを得なくなっている。そこにこのコンセプトははまり込んでくると思う。


〇1章 データ×AIが人類を再び解き放つ
・事業者と顧客の関係が長くなり、データを蓄積アップデートして提供する型になってきている。
・世界で最も大きな大陸は手のひらのスマホの上にある。時価総額トップ企業は多くがスマホ関連。
・未来を変えている感が企業価値になり、こらをテコに投資し、付加価値と利益につながるという逆の流れ。

・スタートアップによる下克上が刷新が済んでいない産業で当面進む。レガシーコストがなく、リスクマネーを調達しやすいから。人口調整局面に入り、リアルのスケールがモノを言わなくなり、大企業が成長しにくい。

未来=課題×技術×デザイン


〇2章 日本の現状と勝ち筋
・この25年日本だけがアップトレンドのGDPを伸ばせていない、生産性が伸びず一人負け
・2人以上世帯の1/3が貯蓄なし、中進国へ戻っている。賃金が低い、長時間労働が女性の社会進出の妨げ
・米国アイビーリーグはすでに女性比率半分、東大は20%以下
・65歳で自動的に追い出されシニアが活用できてない
・教育(未来)にリソースを咲いてない

・データ×AI化してる部分はデジタルマーケと決済に集中している(入口側、業界横断で水平的)。これから産業の9割を占める出口側がデジタル化、スマート化する(機能特化で垂直的)。ドメインデータを手に入れる余地の大きい日本はチャンス。

・スクラップ&ビルド(明治維新、戦後)、圧倒的速度で追いつく(密教を輸入した空海、ものづくり)のは日本のお家芸、本当に未知なる変化の時若い人に託す(ソニー創業者2人を支えたシニア官僚、明治維新の立役者たちは30後半から40中盤)、素材の良さを活かした究極の組み合わせ力も持ち味。

・ホンダ初の世界ブランドCVCCは戦後復興時、既存のものづくりの延長線上でできたモノではない。どこよりも早い技術のdeployと革新スピードの勝負、そして世界的スケールで何かをアップデートしようとする志が勝因。

・大企業頼みの考え方を変えるべき、パイを増やしていくやり方は人口減少社会では成立しない。新たに生まれる価値・会社のサポートをする。


〇3章 求められる人材とスキル
普通でない人、異人が求められる

・「狭き門より入れ」:人が群がってるところではなく人が気づいていない自分の道を進め。逆張り、同列の競争の優秀さではなく、質的な違いこそが価値、競争を避けるのがカギ。
・頭の良さ以上に大事な生命線がチャームさ(明るく前向きで愛があり、独自でエネルギーがありリスクをとって進め、建設的で協力的で裏表がない笑顔とユーモアがある)
・ヤバいやつにチャンスを与えられるか、若さそのものが刻一刻と減っていく才能・

データ×AIの力を解き放つための3つのスキルセット
・ビジネス力: 課題背景を理解して解決策を作る
・データエンジニアリング力: データサイエンスを形に使えるようにし実装、運用する力
・データサイエンス力: 統計数量、分析的な素養の上、機械学習などの知恵を理解して使う力

・リベラルアーツは元々古代ギリシャで奴隷ではない自由民に求められた基礎教養・スキルでその後のヨーロッパの三学(文法、修辞、論理)、四科(算術、幾何、天文、音)に繋がった。使う側に求められた能力、技術表現力は大事、歴史や芸術は含まれずその基礎。

・知性の核心は知覚にある、処理の多くが川上段階に集中するのは、
・あるレベルを超えると知りすぎ段階に到達し、アイデアや気づきの増大に必ずしも繋がらなくなる
・気づきの量は人の成長そのもの、人の記憶は儚く、特に学習能力の高い人ほど忘れるスピードも早い、それが脳の可能性そのもの


〇4章 未来を創る人をどう育てるか
・リテラシー層: 特に高等教育の強化
・専門家層: 1割が到達してほしい、変革の中核
・リーダー層: 専門家層の1割、才能は確率なので上の二層の厚みが肝
の3層の人づくりが必要

・教育からだと10〜15年かかるため、素養のある人が学ぶことで今すぐ動くことが大事。
・教師不足の中での大量スキル再生は、学ぶ側が教える側に回るカスケード展開が効果的。
・誰もがサバティカルに10〜15年に一度スキルを刷新する社会が望ましい


〇5章 未来に賭けられる国に
・国のような公共機関が取り組むことでROIが高いのは、教育人材開発、続き科学技術開発。
・大学の予算が少ない、職員の給料はむしろ減っており有能な人材がどんどん外へ出てしまう。予算を増やしている米中をトップとする世界とは逆
・日本ではすぐに産学連携、企業からお金を得ようとするが米国の主要大学は兆円単位の基金をもっており、運用益が原資になっている+卒業生からの寄付。

・国家予算100兆(内1/3借金)、天引き分+予算からの補填で社会保障費は120兆(年金60、医療人40)、防衛5兆など除き実際の予算は20兆しかない。
・未来のために必要なお金は荒く見積もって2兆円ほど、社会保障費に比べれば微々たるもの、社会保障費の見直しを非効率を改めたり本質的にやり方を変えることでこの程度なら捻出できるはず。

・シニア層が生きがいを持って働けることが経済的にも大事、尊厳死も合法化


〇6章 残すに値する未来
・技術の進展の方向性は大まかに見えても未来の予測は不可能。一番良いのは自ら未来を生み出すこと
・事業の馴染みやすさと刈り取り時間軸のバランスを考慮し、仕掛けを行う。

・人の消費カロリー2000kcal÷炭化水素4kcal=500g(CO2 550g相当)➡年間0.2トン、家畜含めると0.7トン。
・杉人工林8.8トン/hr吸収するので、日本だと2億人分になる。生体分だけならこれだけ。
・電力交通産業等々のエネルギーを含めたら1人あたり9.5トンにもなる。

・温暖化で上昇気流が発生しやすくなり、風速70m以上の台風がくる、58mで房総は壊滅的だった。
・気温が高くなり、高緯度か高知でないと生活できなくなる。

・SDGsのゴールは大きく分けると、才能と情熱を解き放つ、持続可能な空間を作る、力と方法を持つ、の3つ。
・Society5.0はエネルギー消費が増える方向、その交点が狙い目

・経済的な理由で人口減が問題というのは筋違い、持続可能な人口に戻る局面でどう縮小に陥らないように生産性を上げていくか。
・一人当たり10.2トンの前提を引き継ぐと森林の収支と合う日本の人口はわずか2千万人。
・世界の森林の吸収力283億トン÷5.6=50億人が地球のキャパ

・都市化により限界集落は緑豊かなのに捨てられている。これを「風の谷」として新たな人の住む場所にしたい。
・最新のテクノロジーを使い倒し、自然を感じられる生き方。

・インフラ維持コストと都市の利便性や楽しさに対抗し得る土地の求心力の確保が課題。
・一人当たりの自治体予算は都心だと30万、奥多摩で120万、島根県海士町で250万と都市化の低コストは著しい。
・こうした地域では歳入より圧倒的にインフラコストが高い。道モビリティ、エネルギー、上下水道、ゴミ処理、ヘルスケア、消防治安、教育、医療と多岐にわたる
・4段階程度で考え、いまの暫定解を生み出すのを目的にせず、果てしなく発展する運動論にしていく必要がある

レビュー投稿日
2020年4月12日
読了日
2020年4月12日
本棚登録日
2020年4月12日
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