アフターデジタル
オンラインとオフラインはもはや融合きていて分けて考えるものではない、顧客は時々で最適な接点を使うのであり、どちらも等しくあるというOMOの考え方が主題
著者が中国でビジネスをしている関係から中国の事例が多いが、アリババ・テンセントが如何にデータを抑えていてビジネスの好循環を作っているかがよくわかる。
◯エクスペリエンスと行動データのループを回す
・オフラインがなくなる、あらゆる接点でデータが取られ、常時オンライン接続。デジタルによるアップデートがかかる。
・alipay we chat payは中国の決済を完全に変えた。もはや現金で支払おうとするとお釣りがないレベル
・昨今はオンラインでの顧客獲得単価が上がりすぎてリアルのが効率的になり、モバイク買収に繋がった
・信用スコアは、これまでまともな与信管理がなかった中国にとって救いの面が大きく、努力が報われる選択肢ができた。また善行の蓄積が評価されるという認識が広まり、中国人のマナー向上にも繋がっていると感じる。犯罪に近いことをしなければスコアが下がることはなく加点方式
・didiはドライバー評価システムが秀逸、乗客が評価する仕組みにするとワイロが横行するため、ユーザー満足度を直接聞かずに計測している。4種のグレードを設け、評価が上がると上位の試験が受けられ、給料も上がる。徹底的な性悪説
・平安保険では医療プラットフォームに乗ってもらうために人を配置し、新たな人的リソースの使い方を提示している。
・エクスペリエンスと行動データのループが競争力の根幹、継続的な価値提供を行い寄り添う
◯OMOビジネス online merges with offline
・アフターデジタルとは、リアル世界がデジタル世界に包含される図式。リアルがツール。
・デジタルトランスフォーメーションは社会インフラやビジネスの基盤がデジタルに変容することを指している。
・顧客はその時々で一番便利な方法を取るのであって、オンラインとかオフラインとか金が得ていない。顧客にとって必要な接点を揃える
・自動車メーカーNIOの社長が展開するビットオートはあらゆるカーライフに関わるデータを高速低コストに取り込むエコシステムを形成し、相乗効果を生んでいる。
・フーマー、食品ECの倉庫に顧客がウォークインできる形式だが、スーパーマーケットでまあり、相互でもあり配送センターでもあり、レストランでもある。注文後30分で届くオンラインが便利で使うが、意外に近くにあり生鮮食品の品質も直接確かめられウケている。地域にあった商品展開、売れ残りはほとんどない。リテールテインメントという娯楽性も兼ねた小売、カニが泳いでいたり、配送レーンが見ていて面白いなど、体験の価値も高めている。実店舗割合は1割から始まり4割ほどで落ち着く。膨大なアリババのデータが居住者の情報やどこに場所したら成功するか明らかにしている。
・ラッキンコーヒーはいい立地にイートインなしで持ち帰り及びデリバリーに特化して出店、チケット制で簡単譲渡したりお得になったりする。加えてどんな注文方法でも店舗側は順番通り作るだけ。オペレーションの楽さも重要。世界のスタバがOMOの世界では後塵を拝している。
・Jian24は顧客の行動データを取るためにカメラで構築した無人コンビニを運営している。彼らによれば属性データだけでは意味がなく、行動データが繋がって初めて意味をなす。何をすれば良くなるのか可視化されていることでゲーム性が増しモチベーションが上がる。
・エコシステムの運用にあたり各ステークホルダーのバランスが取れており、ロイヤリティがあることが大事こへをらNPSとして全てのステークホルダーで均等になるようにしている
◯事例
・データの取り扱いについて、公共財とする(中国)か私有財とする(EU)かが一つの焦点
・GDPRの背景としては、英銀行で銀行口座ポータビリティが始まり便利になった時にデータが流動化し、不正を防ごうとする狙いがあった。
・深圳は、車で1時間の範囲にあらゆるレイヤーの製造メーカーがあり、爆速でものづくりが進むか。データを活用し、市場のフィードバックが反映される。
・IDと行動データに予約個別最適かと効率化がもたらされるが、それが当たり前になると差別化ができなくなる。その断面になるとくまもんのようなIPの力が生きる。
・個別の人分析では足りない、特定の事象が人々に発生し、そこから派生した行動が終わるまでのモーメントを分析する。
- 感想投稿日 : 2020年10月18日
- 読了日 : 2020年10月7日
- 本棚登録日 : 2020年10月7日
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