30年以上前に失踪した少女の遺体が見つかったことから、静謐な港町に住む人々の秘密のベールが一枚一枚めくられていく。それ自体は北欧辺りによくありそうなパターンの設定ながら、舞台はアメリカ。しかもメインプロットと絡んで、主人公とその先生の友情が話の根幹をなしていてこれが良く、主人公の成長と再生の物語ともなっている。しかもそれは30年にわたる物語で70年代の青春小説のような側面もある。そういう意味では少しトマス・H・クックを彷彿とさせるところもある。
複雑なプロットに、現在、過去(事件の起きた時点、さらにそれ以前の主人公の青春時代)と様々な時制が絡みながら真相が明らかになっていくさまは見事としか言いようがない。果たして後半は?
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
サスペンス
- 感想投稿日 : 2014年11月30日
- 読了日 : 2014年11月28日
- 本棚登録日 : 2014年10月29日
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