黒蜥蜴

  • 青空文庫 (2016年10月21日発売)
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感想 : 2
3

江戸川乱歩の推理小説のシリーズものとなっている探偵の明智小五郎による事件解決物語の一遍であり、巧みな言葉を操り多くの人々を騙しどんな計画も狂わせてこなかった妖艶な女怪盗である『黒蜥蜴』とこれまで多くの事件と戦ってきた明智小五郎探偵のお互いの大切な財産、そして人生を賭けた対決の物語だ。最初は女怪盗『黒蜥蜴』の巧みなトリックに騙され失敗していくものの逆転を重ねながらのお互いの頭脳、そして心理戦は読み手である私たちをハラハラと楽しませてくれた。
物語を進めていく話し手が作者と共に、読み手である私たち三人称視点からの物語の展開は事あるごとに説明がきたりしていて、読み手が自分で次の展開をあれこれと様々な可能性を考えながら推理して、読み終わった後にここの展開はこうゆうことだったのか、予想していた通りだ!、などとできないような新鮮さのない展開の進め方だなと思って前半は読んでいたが、最後に今まで途中途中で説明されてきたものが一本の線に繋がったときは爽快な気分になるようで一本取られたような正に面白い推理小説の展開であった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 推理小説
感想投稿日 : 2019年10月14日
読了日 : -
本棚登録日 : 2019年10月14日

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