平日は保険の営業員、休日は陰陽師という主人公の物語。
ライトノベルで経済小説ってあまりなくて珍しいなというのがは始めの感想。
保険は大きく分けると3つしかないこと、外資系と国内系の保険会社のサービスの違い、悪いなど、保健の内容や営業についても良く知れる勉強にもなる小説。
世界観が非常に作り込まれて、満員電車で犬の霊がまとわりついているのは誤魔化しをしたからとか、結果を求めるマネージャーの生霊がうだつの上がらない主人公の自宅までやって来たりと、細部が丁寧でなるほどと思わせてくれる。
前半は陰陽師をやってるらしい保険営業員の話という感じで、会社の先輩でかつ姉弟子の御子神ゆかりや女子校生の姿をした式神梨華との日常生活が描かれているが、訪問先で出会った女子大生二条桜子の紹介先に訪問するあたりから一気に物語は加速する。
詳しい内容はネタバレになってしまう面もあるので割愛するが、
後半は怒涛の展開でグイグイ読み進めてしまう力がある。
また、主人公や桜子、ゆかり、梨華との関係は、
恋なのか、友情なのか、家族なのかが微妙なところもあり、
地の文では敢えて恋愛感情を示唆しない書き方をしてあるように感じる。
主人公たちの関係も今後も目が離せない。
本シリーズは現在2巻まで出ている模様。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年9月8日
- 読了日 : 2017年9月8日
- 本棚登録日 : 2017年9月8日
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