苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」
- ダイヤモンド社 (2019年4月12日発売)


森岡さんの本は、『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』以来2冊目。
もっとも読み応えがあり、本のタイトルにもなっている第5章では、P&G時代の苦労話が語られる。P&Gジャパンからグローバル本社に抜擢されることは大変レアケースだったらしく、米人の同僚、配下から執拗な嫌がらせに会い、自信喪失しかけたところからの再起のストーリーがかっこいい。剛腕で鳴らす筆者でもそういう時期があった、というのは逆に励みになる。
フィジークという、社長肝入りの大失敗ブランドの責任者に据えられ、自分が信じられないものをひとに信じさせなければならない立場に追い込まれた時のしんどさは察して余りある。程度の差はあっても、組織の中では似たような話は多いだろう。
元々は我が子のために書き溜めた文章ということで、若者への応援歌的な内容だけど、戦う気概のない人からすると少々暑苦しいかもしれない。(そういう人は、そもそもこの本に手を伸ばさないだろうけど)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年2月6日
- 読了日 : 2024年2月5日
- 本棚登録日 : 2024年1月28日
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