
「82年生まれ、キムジヨン」と併せて購入、読了。
2冊とも新刊で贅沢をしたけど、買って良かった。
本書はセクシストに対してどのように身を守り、声をあげるか、かなり具体的な方法を示して教えている。
こう聞かれたらこう答えよ、と明確に書かれている。誰からも教えてもらえなかった著者が、悲しくも実体験で学んだことを鋼の心で纏め上げ、世に出した勇気と決意の一冊だ。
時は2019年の現在でも、私はフェミニストである、と大きな声で言うのは勇気がいる。面倒くさい女だ、と思われたくない、事を荒だてたくない、物分かりのいい女と思われたい。
けど、決死の覚悟で権利…(それは、安全や自由)を掴んできた彼女らの功績にはあやかりたい。
もう、そんなのダサすぎると思った。
30歳もすぎて、社会の一角を担っているのに、そこの責任を放棄して「誰かがやる」のを待って甘い汁だけ吸おうなんて、そんなの都合よすぎると思った。
いざと言う時、わたしが「それ」に直面したとき、姉や、同僚、すれ違った女性、わたしより若い女性たちが「それ」に直面した時、毅然と戦わなくてはいけない。必ずやひとりにさせないで、一緒に立ち向かわなくてはいけない。
そのために持てる武器が言葉の剣なら、それを磨いておこうと思う。たとえどんなに苦手でも。それは私の義務だから。
それに気付けただけでも、十二分に読んだ価値があった。
- レビュー投稿日
- 2019年2月25日
- 読了日
- 2019年2月25日
- 本棚登録日
- 2019年2月25日
『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』のレビューへのコメント

コメントをする場合は、ログインしてください。