なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る (メディアワークス文庫)

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本棚登録 : 614
レビュー : 71
著者 :
carele-smithさん MW文庫   読み終わった 

野崎まどっていうことだけで、
この作品の感想を書こうとすると
どうしてもネタバレっぽくなるので、
とりあえず未読の方はご遠慮ください。

結論だけ先に申し上げると、僕はこの作品を支持します。

とりあえず読み始めとしては
「なんてMW文庫らしすぎる作風なんだ!」
って言う感想。

今までの野崎まど作品を読んでる人間からすると、
拍子抜けも良い所な良質クオリティ。
とても同じ人間が書いてるとは思えない。

だけどそれは、野崎まどを知ってるからこその驚き。

野崎まどファン的には、いつもの捻くれたコメディパートや、
最後に必ず来るどんでん返しを期待して読んでるはずですが、
その期待は全て裏切られます。

つまりこの作品自体が、野崎まど作品史上におけるどんでん返し。

その裏切りに対してきっと批判も出るでしょう。
だけど個人的には、野崎まどがこんな純粋に感動できる、
毒の無い作品を、世に送り出せる事を評価したい。
ただ、」この評価はこの作品だけに送るものではない。
きっともう気付いてる読者諸兄もいるでしょうが、本当に恐れるべきは、

次回作以降、野崎まど作品を読むときに、
どんでん返しが来ない可能性をも警戒しなくてはいけないという事。

つまり今までの『野崎まど=どんでん返し』という公式は崩れ、
また不意打ちの様に、いつくるか解らないどんでん返しを楽しめる。

個人的にはここが評価ポイント。
もちろんこの作品が純粋に気持ち良く楽しめたのは事実。
だからこそ、毒の無いまどと、毒のあるまどが、
どちらでも面白いのにどちらか解らないという状況が、
否が応でも次回作の期待を高めるのである。

いやいやお見事な心理戦。さすがです。。

レビュー投稿日
2013年5月1日
読了日
2013年4月30日
本棚登録日
2013年4月30日
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