若手弁護士執行貴史は呼び出されると身体の関係を持つ男がいた。
川口組ナンバー2であり若頭、東原辰雄。
遥に男惚れしている東原だが精神的繋がりを重視して身体の関係はない。
このお話は遥と佳人が出会う前の東原と執行の話である。
身体だけの関係だと割り切っているつもりの執行だったが胸の奥には東原への熱い想いを秘めていた。
そんな折り、東原に興味を示す組長の息子宗親が執行を拉致し自分の恋人である茶道家、織にその面倒をみさせる。
血眼になって執行を探させる東原。
織に対してあくまで横柄な態度の宗親だが、融資を頼む見返りが自分の身体だと諦めているのか愛情もあるのか、織は宗親の全てを淡々と受け入れています。
凛とした椿の様な趣の織は素敵でした。
結局、キャバクラのあるビル一つと執行の身を交換したのですが、執行はその事に気が付いていません。
かなりしっかりと愛されているのに。
十分に大人な男達の不器用な恋は歯痒くも面白い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
遠野春日
- 感想投稿日 : 2011年10月16日
- 読了日 : 2011年10月16日
- 本棚登録日 : 2011年10月16日
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