流れる星は生きている

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  • 中央公論新社 (1984年8月3日発売)
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敗戦により満州から子ども三人を連れて引き上げる話。
新京の気象台に勤めていた夫はソ連の捕虜になり、離れ離れになる。
その後、子ども三人を連れ(6歳、3歳、1歳)を連れて壮絶な引き上げの旅を送る。
当時、ていさんは27歳。

この偉業を成し遂げられたのは、少しの運とていさんの気力のなせる技だったにちがいない。どの場面においても生きることへの気迫の強さが感じられる。
こうして生き延びた人々が日本のある時代を支えたのだ。

極限状態の中で、人がどうやって生きていくか、どういう行動をとるか、どのような感情が湧きあがるのか、いずれにしても人間の本性の凄まじさを知る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年3月17日
読了日 : 2013年3月17日
本棚登録日 : 2013年3月17日

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