Moonwalking with Einstein: The Art and Science of Remembering Everything

著者 :
  • Penguin Books (2012年2月28日発売)
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感想 : 2
5

 毎朝鍵を探してうろうろする日々を送っていた筆者が全米記憶チャンピオンになるまでの過程が描かれていて、読み応えがあるのにすいすいと読みやすかった。記憶法とかを期待しちゃだめで、そういうのは自分で検索してね、って書いてある。
 私が一番印象に残った内容は、筆者の使った記憶法というのは古代ギリシャの哲学者たちが使っていた方法で、それをコンピュータがなんでも覚えてくれている今の人たちと比較しているところ。自分の脳の中に全ての情報を入れておくことで、寝ている間に、お風呂に入っている間に、通勤している間に何かはっとしたアイディアが浮かぶかもしれない。そんないろんな可能性が秘めていた古代の人に比べて、コンピュータに記録して記憶を任せてしまっている今の人はどれだけ損をしているんだろうって思う。タイトルのMoonwalking with Einsteinは筆者がこの記憶術を使う前はアインシュタインがムーンウォークなんかすることを想像すらしなかったのに、記憶術を学んだ後、記憶のパレスを使うことで思いついたある意味象徴的な事柄の一つなんだと思う。
 今の時代でも革新的なアイディアの出る人はたくさん本を読んで、教養があって、自分できちんと考えられる人たちだと思う。そのプロセスのためにこの記憶法を使えたらいいなって思った。
 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年9月22日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年9月22日

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