日本の地霊(ゲニウス・ロキ) (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2017年3月25日発売)
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西洋で建築を語るときは普遍的な「空間」を基本にすることと対比させて、鈴木は固有性をもつ「場所」を意識して日本の都市や建築を考えたいと主張する。その「場所の感覚」を「地霊」と置き換え、個別の様々な事例を本文で紹介している。
この核となる思想はあとがきに書かれているので、最初から文章を読んでいると、日本各地にある名所と言われる場所が誰によって建てられ、どんな時代を経てきたのかという物語をまずは知ることになる。特に感じたのは場所自体のことより、その場所を選んだ人物が当然いるわけで、その人の強い意志で場所が出来上がっていくという感覚だ。人なくして語られるべき場所は見出せない。
自分が知らないだけで、日本各地に同じように熱意を持って場所を選び建築物を建てた人物がたくさんいるのだと思う。少しでもそんな想いを知ってみたい。地名の由来や、昔はどんな場所だったのかを教えてくれる街中の看板はこれからも立ち止まって読んでいこう。
あとがきにあった、日本建築における屋根の考え方になるほど、と唸った。

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感想投稿日 : 2021年2月19日
本棚登録日 : 2020年10月2日

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