元郡奉行秋谷は、前藩主側室との密通を疑われ、10年後の切腹と三浦家家譜編纂を命じられる。妻子らと共に、幽閉の身となる。秋谷は、無実であるにも関わらず、罪を受け入れて編纂に真摯に取り組んでいく。最期の日に向けて覚悟の日々を暮らす。その生き様を追う物語です。彼の生き方は、周囲の人々にも影響を与えていく。
主人公が覚悟した生き方なので、幾つかの事件は起こるけれども、物語は静か。その静寂な感じが、秋谷の息子の父親を踏襲した様な行動への感動や、息子の友人の命をかけて家族を守る感傷を深めるかと思う。
ストーリーのスパイス的な、側室との密通事件の裏側の事情が残念ですがわかりにくいかなと。
殿様達が側室を何人も作って世継ぎのことばかり考えるから、下々が苦労するのね。
歴史を振り返り、現在に呼応する組織や人事に心馳せてはいかがかと。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
直木賞
- 感想投稿日 : 2023年5月8日
- 読了日 : 2023年5月8日
- 本棚登録日 : 2023年5月8日
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コメント 5件
土瓶さんのコメント
2023/05/08
おびのりさんのコメント
2023/05/08
aoi-soraさんのコメント
2023/05/08
みんみんさんのコメント
2023/05/09
おびのりさんのコメント
2023/05/09