ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

  • 角川書店 (1997年3月25日発売)
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感想 : 694
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9編から成る恋愛小説集。
主人公の女性たちは、ドラマのシナリオを書いていたり、インテリア関係の店で働いていたり、フラワーデザイナーをしていたりと、それぞれ仕事を持っています。
とても柔らかい関西弁で、ユーモアがたっぷり含まれていて、一つ一つが味わい深く、一気読みするのがもったいないくらい。
内に秘めたる女ゴコロを、時に色っぽくせつなく書かれた素敵な男女の関係は、恋愛というより、秘め事と言ったほうがしっくりきますね。
言葉一つで、嬉しくなったり、せつなくなったり、小説ってほんとに面白くて楽しい。
したたかな女性たちの、いろいろな生き方が、人生に深みをもたらしてくれます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 田辺聖子
感想投稿日 : 2023年6月21日
読了日 : 2023年6月21日
本棚登録日 : 2023年6月21日

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コメント 2件

koalajさんのコメント
2023/08/11

m.cafeさん、こんにちは!
レビューを読んで手にとりました。
ありがとうございます♪
田辺聖子さん原作のテレビドラマとかは色々見たと思うんですけど、本は初めてかも?
女心の微妙なところを上手く、ちょっと怖いくらいリアルに描いていて、でも嫌味な感じは全くなく、すごいなぁと思いました。

m.cafeさんのコメント
2023/08/11

koalajさん、こんにちは!
共感していただいて、とても嬉しいです。
良妻賢母が良しとされていた昭和の時代に、女性の味方になってくれるようなこんな素敵な小説を書かれていたなんて、今出会えてほんとうに感動です。

テレビドラマありましたよね~
藤山直美さんの演技がとても印象的です。懐かしい~

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